条件がハマれば考えられないような効果をもたらしてくれる奇跡の釣り具がある。究極?のピカイチくんが第12回かみやカワハギ大会で大爆発した。宙で次々と魚信を物にし、名人さんや異次元さんと勝負できる釣果を叩きだした。数部門で優勝と思ったのに…フグが……ロストで失速。
羽田・かみやのプチ大会で年間チャンピオン(=No.1のドン・へ~た)になるという目標を立ててはいるが、気負ったところで釣果がよくなることはない。普段通り、他人様から見ると何やってるの?とツッコミどころ満載の愚策の数々を仕込んで挑んだ。桟橋に着いてみると、釣り座の抽選場所にはデカッw船長。船長の1号船は右舷の舳がまだ空いており、横の席の異次元E本名人とペアだってことにすれば、クジなしに舳先に入っていいという。悩む。悩んだけど、右舷の舳に入った。E本名人だけでなく、左舷の舳には宮本英彦プロ。この席が敬遠されるわけだと思いつつも、数は端から捨てている、型勝負だから割り当てが少なくても大丈夫と自分に言い聞かせる。実際は…究極?のピカイチくんのおかげで全く想像していなかった展開になるのだが……。
予報では風は北寄りで釣っている間の潮は上げ潮なので舳は潮先になるはずと読んでいたが、竹岡沖に着いてみると、風は南からで舳は潮尻になった。あ~りゃりゃと思いつつ、仕掛けを投入。本日も最初から全開で行く。究極?のピカイチくん feat.アワビ貼りブレード、快適カワハギ ヒラヒラスカート極細+ラバマックス、餌のアサリはハギポン&ヒネポンを投入。とにかく目立ったら勝ちといういつものスタイルで、底2メートルの位置から1メートルタタキ下げ、残りの1メートルはフワフワと誘い下げながらデカハギからのコンタクトを待つ。
すぐに魚信があった。宙で誘い下げている間に餌を突いているようなモゾワッとした感触があり、そのまま少し誘い下げて聞き上げに転じると竿先を小気味よく叩くカワハギの魚信になる。釣り開始6分でまずは1匹。スロースタートのことが多いへた釣りにしては快調な滑り出し。潮尻だったので少し間は空き気味にはなるが、誘い下げで魚信が出れば確実に針掛かりに持ちこめるという素直な展開。しかも、カワハギの活性がゲストに比べて極めて高いらしく、宙で出る魚信は100%カワハギの物。2匹、3匹と順調に追加していく。でも……なぜか型は小ぶり。そのうちデッカいのが来るはずとまだ気にしていなかった。
9時半くらいに風向きが変わって予報通り、舳が潮先になった。ここから怒涛の(ただし、へた釣りにしてはな)快進撃が始まる。釣り方は同じで宙でカワハギの気配を察知したら誘い下げて掛けていく。10時15分にはダブルでツ抜け達成。その後もタタキ下げて止めた瞬間にカワハギが餌に飛びついてくる感触があり、少し下を向かせれば針掛かりに持ちこめる。面白い。面白すぎて、型狙いの鉄則である動かしすぎないを守れず、動かしまくって魚信を出す。12時少し前には20匹を達成。この時点で船中の数でトップに立ったと思われる。デカッw船長がわざわざ釣り座まで来て「神ってますね」と言ってくれたくらい一人で悪目立ちするくらい釣れ盛っていた。
数が釣れてしまうとポイントゲットの方法を数か型かで悩む。カワハギは数より型がポリシーなので、やっぱり型狙いと仕掛けを止める時間を長くすると、グッと穂先が沈むような魚信がある。少し竿を送って聞き上げに転じると、竿が片手で持ち上がらない感じの重量感。穂先を叩いているのでカワハギだと思われる。なんとか竿を持ち上げて巻き上げ始めるとドラグが滑り、ときどき激しく抵抗する。先月釣った31.8センチより明らかに重量感もあり、頭の中では「型も数も完全優勝かもぉ~」と歓喜の声をあげていた。海面下に姿が見える。カワハギ!? 35センチくらい? でも……細長い…ウマヅラハギorz
気を取り直して釣り続ける。12時45分にダブルで22匹目。このまま数部門で独走態勢に入りそうな勢いだったのに……12時50分に悲劇が起きた。仕掛けを投入し、そろそろ着底かな?という瞬間にモゾッと幹糸に魚が触れる感触がある。フォールでカワハギが寄ってきた?と身がまえたそのとき、竿先に掛かっていたテンションがなくなる。フグに幹糸を切られた。ここまでの快進撃を支えてくれた究極?のピカイチくん feat.アワビ貼りブレードをロストした。これは相当凹んだが、凹んでいても仕方がない。糸の先に付いている物はいつかなくなる。
ノーマルのアワビ貼りブレードで残り1時間頑張ったのだが、宙で出せる魚信が全く違う。曇りで海の中が暗かったというのもあり、究極?のピカイチくんが相当効いていたことを実感することになる。2匹だけなんとかカワハギを追加して沖上がり。最後の1時間でM崎達人に数部門でかわされてしまった。ちなみにM崎達人もピカイチくんを使っていたので、大会参加者68人で数部門ではピカイチくんが1、2フィニッシュしたことになる。ただし、数部門の表彰は1位だけなので、へた釣りは着外。型は箸にも棒にもかからず、計測すらしてもらえなかった。数で2位だったので、第6回かみやチャンピオンシップへの出場権だけは獲得できた。ドン・へ~たになるという目標を自力で確定させるのには失敗した。あとは12月の大会(スミイカだと思われるので参加しない予定)の結果を待つだけ。
著者: へた釣り