異常な暑さに対応すべく購入したペルチェ式の熱中症対策ベスト「冷蔵服3」。その効果のほどは…日差し照りつける舳で半日とはいえ集中力を切らすことなく釣りができた。狙っていた猿島沖の大アジは30センチ超えを4匹+特大40センチ級もゲット。冷蔵服3なしの夏の釣りは考えられない。
▼声も出演版
6月の午後アジ→夜メバルリレー以来の京急大津・いなの丸。朝から結構蒸し暑く、ビシアジ用のやや重めの荷物を担いで、駅まで歩くと汗が吹き出てくる。今日も魚との戦いというより暑さとの戦いになる予感。いなの丸は前日に電話すると釣り座を確保できるので、左舷の舳に。コマセ係になってしまうこともある釣り座だし、前寄りの釣り座は日差しを遮ってくれるものがないので暑さで釣りにならないリスクも……でも、舳好きなので空いているなら舳に入る。受付を済ませ船着き場に行くと、早朝アジで出船中の船はまだ戻ってきていなかった。船着き場で準備を始め、冷蔵服3も稼働。背中が少し冷たく感じ、ファンが冷えた空気をベスト内で攪拌してくれるので快適。暑さと戦わずに済むかも。
ノブ船長の操船で猿島沖の水深40メートルくらいで釣り開始となる。指示ダナは底から3メートルといつも通り。1.5・2・2.5メートルでコマセを振り出して素早く50センチ巻いて、3本の針をコマセの煙幕の中に入れる。最初のうちは魚を寄せるためにタナではほぼ待たずにマメにコマセを詰め直すつもりだったが、2投目でタナに合わせるとすぐに魚信あり。狙っている大アジの手応えはないが元気に穂先を持っていく。25センチ級の一番美味しいサイズでスタート。潮が速くラインが鋭角に出ていくので、タナで待てば魚信があるとはいかないが、3投目・4投目も魚信があり順調に釣れ始める。
ラインが立っているときはタナに合わせて魚信を待ち、ラインが鋭角になるときはビシが吹き上がることも考慮して底1メートルから50センチ刻みでコマセを振り出しリアクションバイトを狙うマシンガンコマセで、というハイブリッドな釣り方でしばらくやってみることに。追い食いは発生しないので単発ではあるがほぼ一投1匹ペース。しかも釣れるのがポテッと肉厚な中アジ以上なのだからたまらない。普段ならA5サイズと大騒ぎするところだが今回の釣行のテーマは尺超えの猿大アジを釣るなので25センチ級では喜ばない。でも、25センチ級を雑に抜き上げるもんだから海面ばらし多数でちょっと反省。
中盤になると、猿大アジは釣れない日もあるので今日はダメな日かもという気がし始めていた。サイズを選んでは釣れないので仕方がないと思っていたら、これまでの中アジとは違うちょっと重量感のある引きをする魚信があった。海面に見えたシルエットは尺超えはしていそうなアジ。珍しくタモですくうことに。33センチのメジャーから尻尾がはみ出しているので35センチ級。猿大アジと言い張れる1匹を手にして目標クリアとにんまり。潮止まりの時間なのか釣れるペースは少し鈍っていたが型はよくなった。三投後にまたもいい魚信がある。35センチのアジより明らかにトルクのある引きをする。アジ以外の魚かもと手巻きで慎重に巻いてくる。これが本日最大40センチ級の猿特大アジだった。体高もあり肉厚の満足サイズ。
この後、尺は超えている猿大アジを3匹追加し、大アジ5匹を含むアジ30匹。冷蔵服3を着ていれば涼しいというわけではない。危険なほどの暑さにはならないという感じ。お昼が近づくと冷蔵服3を着ていても暑いと感じたし、大量にではないが少し汗もかくようになった。水分は適切に摂った方がよさそう。冷蔵服3がすごく効いていたと気付いたのは実は帰りの駅までの歩きのとき。冷蔵服3を脱いで、上はTシャツ1枚に着替えて、クーラーを引っ張りながら駅まで徒歩で10分ほど。汗がどばっと吹き出してきてビックリした。船上でよりも帰り道でかいた汗の方が多かったかも。冷蔵服3を着ていれば大量に発汗して体を冷やす必要がある状態まで体が追い詰められてなかったということだと思う。船上でつらさを感じずに済むので集中力を切らさず釣れるのがうれしい。
著者: へた釣り