クロムツの自己最大は38センチと40センチに届いていなかった。深場の勇者様からもう少し大きいの狙ってみる?と誘われて下田港・菊丸からムツ→オニカサゴリレーに。もう少し大きいのどころか釣れればほとんどが40センチ超えで最大46センチ(1.1キロ)。自己最大を大幅更新した♪
▼声も出演版
金曜の深夜に迎えに来ていただいて3時間かけて下田へ。一睡もせずの釣行となり、船酔いが不安だった。勇者様からは「寝ててもいいですよ」と言ってもらったが、運転をお任せしての助手席で寝られるほど神経が図太くない。釣り談義に花を咲かせながら港を目指す。勇者様の狙いはクロムツだけでなく、ハマダイ(オナガダイ)などの赤い魚もとのこと。「船中何匹かはあがるはず」と予告していた。港でI垣名人と合流する。勇者様ご一行は3人で右舷に。勇者様、I垣名人、へた釣りという並び。3時半に出港し、1時間ほど走って石廊崎のクロムツポイントへ。
空が少しだけ明るくなってきた時間に投入の合図。水深は120メートルくらい。暗いうちのクロムツは浮いていることが多いので底を10メートル切って、枝ス長の80センチ刻みとストンストンと誘い下げてみたが魚信なし。魚信があった左舷艫の名人から「ベタ底ですよ」と教えてもらい、底をネチネチ攻めるとガコッと竿を揺するような魚信があった。トゴットメバルとの一荷で上がってきたのは、38センチと自己最大タイ記録となるクロムツ。続く投入では誘い下げた直後に竿を大きく揺らす魚信。迫力満点の魚信だった。ときどき巻き上げが止まる強烈な引きと重量感に自己最大更新の予感。悲願の40センチ超えをダブルで達成。一方が40センチ超えではなく両方40センチを超えていたのだからたまらない。
釣り開始から数投で40センチ超えのクロムツを釣るという釣行の目標をクリアしてしまう。下田沖恐るべしとそのポテンシャルの高さに驚かされたが、これで終わりではなかった。次の投入でも魚の気配あり。竿先がガコッと揺れないのでほかの魚かもと思いつつ食い込むまで待っていると竿先がガコッと揺れた。40センチ超ダブルよりは抵抗は激しくないものの良型の手応え。これが自己最大を大幅に更新する46センチ・1.1キロ(勇者様計測)のクロムツだった。さらに次の投入でも40センチ超のクロムツを追加して4投連続での良型クロムツゲットに船長から「調子がいいね」と声をかけていただく。調子がよかったのはここまでで以降沈黙することになるのだが……。とはいえ、5匹中4匹が40センチ超えは出来すぎである。
陽が高くなるとクロムツの魚信は遠くなってしまった。へた釣りは継続してクロムツを狙っているつもりだったが船長には別の思惑があった。攻めている水深は朝マヅメと同じ120メートル前後。海中が明るくなればクロムツはもっと深いポイントに移動するはずなのに……。どうやら船長はハチジョウアカムツを釣らせようとしていたみたいだ。アカムツの仲間ではなくハマダイの近似種のようだ。そう簡単に釣れる魚ではないようで、へた釣りは沈黙。勇者様は無念のハリス切れ。そして左舷艫の名人がハチジョウアカムツを釣り上げた。その姿を見て、俄然気合が入るが、赤い魚は船中1匹だけで打ち止め。
オニカサゴにリレーする。水深は少し深くなり140メートルくらい。根掛かりを恐れずに底から50センチくらいまでを吹き流しの仕掛けがたなびくように竿を操作するが、潮が速く油断をするとテンビンが浮き上がってしまい、適切なタナで誘い続けることができない。オモリの位置が海底から5メートルになっているなんてことも。マメに底を取り直して海底でエサを待っているオニカサゴにアピールしたがうまくいかず、オニカサゴは小型が1匹だけ。かろうじて本命ボウズだけは回避する。ほかにウッカリカサゴ(カンコ)とキダイが釣れた。
著者: へた釣り