フジ製作にお願いして作ってもらったピカイチくん feat.アワビ貼りブレードを使った初戦で、いきなりの尺超え。総合優勝こそ逃したものの、船宿別の大物賞をゲットできた。ピカイチくんの集魚効果は間違いなく高い。激しく誘わない方がいいデカハギ狙いにこの集魚力は強力な武器になる!!
カワハギ釣りは誘いの釣りと言われ、カワハギ地獄に堕ちた人たちは誘いの巧拙を競い、DKO連覇中の閻魔大王様の100の戦術を学ぶわけだが……これはあくまで数狙いの話。大きなカワハギを狙うのであれば、上手な誘いはむしろ邪魔になるのではないかとさえ思っている。デカハギ狙いの戦術としてよくいわれるのが「誘いすぎない(動かしすぎない)」「赤やオレンジが効く」の2つである。カワハギは数より型と信じるへた釣りのデカハギ天国100の愚策は、「誘いすぎない(誘いの巧拙を競わない)」でも「カワハギは寄せる」ことをテーマに考えている。
これまで視覚的なアピールはアワビ貼りブレードに頼ってきた。単に仕掛けを底から持ち上げるだけで、オモリの下部についたブレードがクルクル回る。宙で叩けばイレギュラーにブレードが揺れているはずである。魚信を待つためにスティしているときもブレードは潮を受けて回り、魚を誘い続けてくれる。誘いすぎないというのはデカハギがアサリを捕食しやすいように餌を動かしすぎないということであるから、魚へのアピール力を落とさずに餌が動きすぎない状況を作れるのがアワビ貼りブレードだ。
これにピカイチくんを組み合わせると、もしかして最強?という気がしてきた。アワビ貼りブレードの効果はそのままに、デカハギに効くと言われる赤のライトの点滅で更にアピール度が上がっている。勝手に光ってくれるので動かす必要はない。ピカイチくんを使えば魚からのコンタクトが確実に多くなる。ほとんど誘ってない状態でも魚が寄っていることを分かりやすく実感できる。誘わなくても魚信があり餌はしっかり取られるという状態を作れるので、あとはデカハギからのコンタクトを待てばよい。
難点はカワハギ以外の魚(特にカサゴ?)にも効果絶大だってことだ。ピカイチくんを使うなら底釣りではなく宙がオススメ。トラギスやベラなどのゲストをかわせるし、デカハギは底べったりよりも浮いていることが多いので型狙いの釣り方にも合う。アワビ貼りブレードを組み合わせれば、宙でのアピール力では、誘いの上手な名人さん相手でも勝負できるような気がする。
視覚だけでなくカワハギの嗅覚にアピールするのがデカハギへの近道のように思う。魚は海中に溶け出したアミノ酸を頼りに餌を感知する。臭いなので仕掛けを動かさなくても魚を寄せられる。ハギポンはアサリに含まれるアミノ酸の量を何十倍にも増やすことを狙っている。あまり誘わなくてもカワハギを寄せるという戦略の1つだ。ハギポンを使いだしてから、ほかの人が魚信を出せない時間帯にも魚信を途切れずに出せるという経験を何度かしている。1粒目の餌で掛け損ねたときに、2粒目、3粒目にもカワハギが執着して食いついてくる確率が高いように思う。3粒で1匹獲るつもりで針掛かりを狙えると、数も伸びる。
ラバマックスはエビの臭いをゴム製集寄に付加できるスプレーだ。臭い以外にも集寄がケイムラ&夜光に光るようになりアピール力が上がる。ラバマックスも確実に魚を寄せる。フグが実証してくれる。ラバマックスをスプレーしたゴムは両隣の人のゴム製集寄よりもよくフグに齧られてすぐに短くなっていく。フグだけ寄せてるとは考えにくいのでカワハギも寄っているはず。
ラトル音によるカワハギの聴覚へのアピールも何度か試したが、なんだか利他的な行為のような気がして使わなくなった。ラトル音は遠くにいるカワハギに餌の存在を気付かせ寄せるための物だと思うが、船下までやってきたカワハギを釣り上げるのは、誘いすぎないが方針のへた釣りではなく、誘い上手な他の人という気がする。自分でラトル音を鳴らさなくても、誰かが鳴らしてくれればそれでいいような気がしてるんだけど、どうかなぁ?
著者: へた釣り