かこつけてなんて書くと、ご先祖様から「もうこんでええわ」と叱られそうだが、お彼岸のお墓参りと母のご機嫌うかがいのために大阪へ。お墓参りは30分もあれば墓石はピカピカに。母との面会はあまり長居はできないので一泊して2日に分けて行う。残る時間は食いだおれ&呑んだくれ♪
お墓参りは大阪に住んでいた母が行っていたが、転倒し車椅子生活になったため、母の代わりに春・秋のお彼岸だけでもとお墓参りをするようになった。年に二度だからと気合を入れてメラミンスポンジや隙間掃除ブラシなどの掃除道具を持って行く。念入りにやったところでお墓1基の掃除に30分はかからない。大阪到着後すぐに母に会いに行き、地下鉄で移動してお墓参りを済ませればあとは自由時間。生國魂神社近くの先祖代々のお墓の掃除を終えたら千日前線一駅で行ける日本橋で飲み始める。
難波にお気に入りの居酒屋は何軒かあるが、昼間から飲めて、どの料理を頼んでも美味しいのが、なんばグランド花月1階にある酒処 さつき。カウンターだけのお店で席についたらプレーンサワーとお刺身7種盛り合わせを頼む。お値段控えめの居酒屋なので、お刺身は養殖物だが、マグロ、ヒラメ、ハマチ、カンパチ、マダイ、シマアジ、エンガワが千円少しで食べられるのだからいうことなし。その日のオススメだったアワビの造り、馬肉ユッケをつまみつつ、炭酸がよく効いたサワーを4杯いただく。
ホテルにチェックインし一風呂浴びて少し休憩したら、つり具のブンブンLINKS UMEDA店を覗きに行く。今年はタコ釣りが中止になったので欲しい物は見つからず。消耗品だけ買う。夕食の時間になったら妻と新梅田食堂街で合流して、合鴨の焼き鳥が楽しめる、大阪焼き鳥の老舗、とり平総本店へ。老舗なのにメニューに並ぶのは「ネオドンドン」(心臓)、「ネオポンポン」(オス・メスのぼんじり)、「ネオゴールドダイヤ」(ウズラの卵とキンカン)など暗号のような文字列。合鴨は鶏よりも脂が多くジューシーで少し甘みを感じる。肉詰め三種(紫蘇、ピーマン、レンコン)も美味しかった。
ちょっと飲み足りなかったので、リーズナブルな価格で飲める居酒屋有名店の1つ。大衆飲み処 徳田酒店 ホワイティうめだ店へ。明治二十三年に創業した老舗酒屋が母体なので日本酒の品揃えがよく、珍しいお酒に出会えるのがうれしい。この日は和歌山の清酒 世界一統の南方をいただく。フルーティーな吟醸香を楽しめるお酒だった。あてには京橋玉子焼(キャベツたっぷり広島お好み焼き風の玉子焼き?)とさつまいもチップスのマスカルポーネ添え、漬物の盛り合わせ。お会計のときに東京にもこんなお店欲しいなと言うと、有楽町に2店舗あると教わる。
梅田で魚を食べるならここと決めているのが、漁師酒場 あらき。身厚に切られた、熟成されてしっかり旨みが引き出されたお刺身が楽しめる。この日の刺し盛り7種はマダイ・ホタテ・カンパチ・マダコ・カツオ・サーモン・ブリ。お刺身を堪能したら、日本酒のあてとして最高の一品、カツオ塩だれユッケを注文する。カツオのたたきの切り落としを塩だれで和えてネギとゴマ、玉子の黄身にからめて食べる。わら焼きのカツオのたたきがウリのお店だがなぜか塩だれユッケの方がお気に入り。〆にお寿司(トロタク巻き・中とろ・つぶ貝)をつまんで2024年秋の大阪食いだおれ&呑んだくれは完結。
著者: へた釣り