アマダイで撃沈するときはだいたい…ゲストばかり釣りまくって肝心のアマダイが食ってくるまでエサが残っていない。2024年のアマダイ開幕戦はまさに撃沈パターンにハマってしまった。釣れども釣れどもキダイで、魚っ気があるポイントで誘うとすぐに釣れる。いったい何匹釣っただろう?
▼声も出演版
季節外れの台風接近で天気予報が目まぐるしく変わった。雨には降られるだろうが、風が強まるのは夕方から。吹き始めが早まれば早上がりの可能性もなくはないが、釣りにはなるだろうと、三崎港・えいあん丸から2024年のアマダイ開幕戦に。アマダイは空が暗いときは活性が落ちるとは知っていたが、「曇天&小雨限定でアマダイ釣りに光るオモリが効果がある仮説」を検証するいい機会だ。悪条件でもサイズを問わなければボウズを食らうことはないだろうと思い込んでいた。実際、2019年からアマダイの1日船でボウズはなかったのに…やっちまった~~~~~。
予報が予報だったので片舷3人ずつの6人での出船。船下に生息するアマダイを奪い合うという釣り物なので、割り当て多そうだ。雨で実績のある光るオモリも投入するので、勝ったも同然くらいのつもりだった。城ヶ島沖の水深80メートルくらいで釣り開始。オモリが着底したら、底から2メートルをゆっくり竿を持ち上げたり、ソフトにシャクって仕掛けを躍らせたりして誘う。魚信はすぐにあったが、アマダイの魚信ではない。キダイだった。次もキダイ、お次もキダイ、その次も、そのまた次も、次から次へとキダイでキダイ無間地獄に堕ちる。誘うとすぐに食ってくるのだから躱しようがない。
アマダイを寄せるつもりで使っている光るオモリが効きすぎていると判断するしかない。普通のオモリに付け替えると、誘えばすぐに魚信があるということだけはなくなったが、アマダイはお留守で、キダイばかりが圧倒的に元気。魚信の回数分だけキダイが釣れるのだから、雨中の釣りでただでさえ消耗が激しいのに、精神をガリガリ削られてる気分。やっとまともな魚信と喜んでも、巻き上げ中にどうも暴れすぎる。これまた25センチくらいのキダイなのだから堪らない。本降りになったときなんて、今日はもうギブアップでいいかもと考えちゃったほど辛かった。
手のひら以下のキダイ多数に1匹だけ可食部があるキダイ。ほかにはソコイトヨリが1匹だけ。今日はもう全部リリースでお持ち帰りなしかなと思い始めていると、アマダイでもキダイでもないちょっといい魚信あり。残念ながら巻き上げ中に、プツッという手応えを残してバレた。アマダイポイントで引きが強く口切れする魚…ってアレだよね。バラした魚信ほどの迫力はないが、似た感じの魚信があり。今度は慎重にやり取りする。予想通りカイワリだった。20センチ級と小ぶりだがお持ち帰りする。カイワリはもう1匹、お刺身で絶対に美味しい25センチ級を追加した。本命ではないが35センチ以下のアマダイなら25センチ級のカイワリの方が嬉しい。雨の中頑張ったのがようやく報われた。
カイワリに救われたおかげで、最後まで集中力を切らさずに釣れた。アマダイはそれまで1匹も釣れていなくても、40センチ超、欲をいえば45センチ超を1匹釣れば大逆転可能な釣り物である。最後の一投、沖上がりの合図の瞬間までそのチャンスはある…はずだが、そんな劇的な一尾はそうそう釣れるものではない。中盤まではキダイに、少し深いポイントに移動してからはヒメ&トラギスに翻弄されつつ、なんとかアマダイの目の前をオキアミが通ってくれないものかと竿を操作し続けたが…夢は叶わず。お持ち帰りはカイワリ2匹、キダイ2匹、ソコイトヨリ1匹、トゴットメバル1匹。カイワリのおかげで悲惨な釣果でこそないが、2024年のアマダイ開幕戦は大撃沈。
著者: へた釣り