年に一度の釣りの祭典、国際フィッシングショー2014に妻1号、子供1号&2号と突撃。釣り具に囲まれていればし~あ~わ~せ~♪というある種のフェチ嗜好を持つ身にしてみれば、その場にいられるだけでもう満足。せっかくの機会なのでメーカーの担当者に+αの情報を聞いてきた。
ネズミランドに行くと言っていたはずの子供1号が前夜になって突然、「やっぱりフィッシングショーに行く」と言いだす。多感な時期の女子のことなので、理由を問いただすのは面倒だ。「それじゃ明日は7時起床ね」とだけ伝えておく。パシフィコ横浜には開場30分前の9時半に到着した。昨年は朝一ダッシュで大阪のおばちゃん作戦なんて無謀な目論見を抱いていたが、今年はのんびりしたもの。入場待ちの行列がどんなに長くても10時までには入場できるよねと気にもならない。
見たいものから見て回るが今年の方針だ。子供向けイベントの予約やノベルティ集めに走る妻1号や子供たちと別れてまず向かった先はシマノブース。お目当ては購入を検討しているというか、間違いなく買うバルケッタCI4+を触りに行くこと。リールの新製品コーナーにではなく電動リールコーナーの横に置かれていた。手に取った瞬間の感想は、わざわざ書く必要もないだろうが、「軽っ!!」。パーミングもしやすいし、ボタンが小さくなったクィックラッチの操作もへた釣りの手の大きさなら全く問題はない。
想像通りのクオリティにやっぱり買おうと決心したのだが、カウンター付きでスプールを取り外せないリールのメンテナンスに自信がないという問題が。そのあたりのことを展示員にぶつけてみたところ。「使用後にしっかり水洗いをして、1年に一度、できれば半年に一度点検に出す」のがお勧めだという。点検だけなら3000円ででき、問題のありそうな箇所を報告してもらえるので故障リスクは劇的に減らせるそうだ。あるいは、壊れるまで使って壊れた時点の新製品と比較して修理する価値があるかを判断するかってことみたいだ。水洗いをしっかりして、できるだけ延命して壊れるまで使うというのが正解かな?
シマノの新製品でもう1つ気になっていたのがオニカサゴ用に購入を検討しているライトゲームBB TYPE82 H190。「東京湾で120号の錘を使ったオニカサゴ釣りにどうですか?」と聞いてみた。展示担当者によれば「この竿は100号の錘を使ったタチウオ釣りを意識した設計。120号のオニカサゴなら十分に使える」とのこと。使えるけどベストではないというニュアンスを感じたので、「それなら値段を無視してシマノの竿でオニカサゴにベストな物はどれか?」と問うてみる。「オニカサゴにチューニングされた竿をシマノは出していないので、釣り方次第」との回答。その釣り方が定まってないので……これ以上質問を重ねることができなかった。ライトゲームBB TYPE82 H190の購入は保留することに。
シマノブースの次は当然、ダイワに。持っている釣り具の多さはシマノ>ダイワ>がまかつなので、見たいものから見て回るという方針に沿えば順当なルートなのだが、今年はダイワブースで行われる、カワハギミーティングというトークイベントを拝聴しにいくという目的も。うるさいくらい順位をアピールされていたので、その通りに書くと、ダイワカワハギオープン(DKO)2013第3位の宮澤幸則が司会で、2013チャンオンの堀江晴夫と2012チャンピオンの林良一が壇上に。DKOの話が中心なので、ワッペンをいかに釣りバラさないかが話題の中心。大きいのを釣りたいへた釣りには実技的にあまり役に立つ情報はなかったが、達人さんの中の達人はこんなことまで考えて釣ってるんだなぁ~と感心だけはした。
ダイワブースで力を入れていた技術力をアピールする展示は、物欲を刺激しまくってくれた。AGSと普通のガイドを比較しての手元に伝わる魚信の感触の違いやカーボンソリッドとメタルトップの感度の違いを実感できる装置は、へた釣りの粗悪な手感度でも、これって取れる魚信の量が全く違ってくるんじゃないかと、今使っている竿を使い続けることを不安にさせるほど明快な違いを実感できた。
マグシールドベアリングの技術展示はもっと明快。マグシールドベアリングと普通のベアリングに泥水をぶっかけ続けた結果、マグシールドベアリングはフィッシングショーOSAKA以来、一度も交換してないのに対して、通常のベアリングはザルの中に錆びた物がいっぱい。マグシールドベアリングを搭載したバルケッタCI4+が出ればメンテナンスの不安が一気に解消するのにと、あり得ない組み合わせを切望してしまう。
シマノ、ダイワのお次はがまかつ。今回は竿の新製品に物欲を刺激されなかったので、ナノスムースコートの針の展示担当者に話を聞く。ナノチヌふかせはカーブを描いた短軸なのでオキアミ餌が外れにくいという説明を受けて、話は核心(へた釣りにとってはw)へ。「チヌRをアマダイやウィリーに使っており、ナノチヌふかせも使いたいけどどう思います?」。担当者はちょっぴり弱ったなって感じの顔になって「う~~~ん、いろいろ試してみるのがいいと思います」と、ナノチヌふかせの試供品をくれた。買う前にこれで試した方が…ってこと?
ホソ・カル・ピン 金剛 激 カワハギ竿 雅とテレフィック カワハギ竿178を触りにサクラ高級竿のブースに行くと、ちょうどカワハギ達人の後藤利宏と鈴木孝が竿の説明をしていた。雅は竿の調子などをチューニングできるわけでなく装飾ができるというだけの物。テレフィックは「7:3強という竿」であるという。7:3強と言われてもよく分からないので、話を聞いてみる。テレフィックは柔らかめの竿なので底釣り用だと認識していたのだが、鈴木孝の説明によれば「底釣りに適しているのはむしろ金剛 激 カワハギ。テレフィックは宙釣り用の竿」ってことらしい。穂先が軟らかいから底用って認識は間違いみたいだ。
アミノ酸αの展示担当者にも話を聞く(というか妙な絡み方をする)。当然だけど「どんな種類のアミノ酸が入っているかは企業秘密」だった。アミノ酸αは多くの魚が好む最大公約数的なアミノ酸を配合したもので、「チヌにはこれ、グレにはこれ、など特定魚種に絞り込んだアミノ酸添加剤がある場合は、そちらの方が効果が大きい」とのこと。カワハギ職人の場合は? カワハギ職人はアサリを締めるのが主目的でアミノ酸αを添加してからカワハギ職人で好みの硬さに締めるという具合に併用するといいそうだ。来シーズンもカワハギに特化しているつもりのハギポンを合成することになりそうだ。
著者: へた釣り