1年と1カ月ぶりの妻とのアジ釣りデート。妻が釣り方を覚えているかしら?と不安だったが、アジの釣り方を知らないのはどうやらへた釣りの方だったようで……妻35匹でへた釣り29匹と釣り負ける。我が家で一番アジ釣りが上手な人は妻になった。喜ばしいことなんだけどちょっぴり悔しい。
「そろそろ行ってあげてもいいわよ」とのお誘いがあってから随分、間が空いてしまったが、久しぶりに妻とアジ釣りデートに行ってきた。妻がアジ釣りならこの船と全幅の信頼を置いている新山下・粂丸から。天気はすこぶるよくない。吹くな~、降るな~という願いは虚しく、しっかり吹かれてめっちゃ降られてとバッドコンディションでの釣り。こういう日って、魚の警戒心が薄れて爆釣なんて期待しないでもなかったが、東京湾のアジはご機嫌斜めで痺れる展開。序盤、全く魚信を出せずアジで初のボウズも覚悟したよ。
品川発の東海道線の始発に乗って横浜へ。横浜でみなとみらい線に乗り継いで、元町中華街へ。粂丸は妻との釣りデートでしか利用しないので1年以上行っていなかったら、いろいろ変わっていた。氷が有料になっているのに気付かず、氷をクーラーに入れずに出船してしまった。たくさん釣れたらどうしようと焦ったが、幸いなことになのか、残念なことになのか…バケツが酸欠になってしまうほど魚は釣れなかった。本牧沖でアンカーを下ろして釣り開始となるも、アジの気配なし。「底にへばりついた反応」との指示があり、仕掛けが底を擦らない1.5メートルにタナを合わせると、なぜかシロギスばかりが釣れる。LTアジのゲストでシロギスを釣った記憶があまりなかったので悩む。3連続でシロギスって…おかしいだろw
少しずつ南下してポイントを変えていく。船長のアナウンスから想像するにどのポイントでもなんとか顏は見られるという感じだったが…全く魚信を出せない。同じ仕掛けで釣っている妻が1匹目を釣り上げる。やっと始まったかな?と喜んだが、始まったのは妻だけで…へた釣りは依然として魚信を出せない。妻も絶好調に釣れているというわけではないが、全く釣れないでぶつくさ言っているへた釣りのすぐ横でアジを釣り上げるのはなかなか気持ちよかったそうだ。妻が5匹釣った時点でへた釣りは本命アジの魚信すら一度もなし。船下に群れがいるわけではなく反応が出たり入ったりしているという一番苦手なパターン。コマセを撒いたら魚が入ってくるのをタナでじっくり待つのが有効だとは分かっているが…分かっていてもできないのがへた釣りである。20秒以上タナで待てない。
罰ゲームレベルの雨が降ったり、少しずつ風も強まっていきと、どんどん釣れる気がしなくなっていくという展開。中途半端に釣れるよりアジでボウズくらう方が面白いかもとやけっぱちなことまで考え始めていると、15センチくらいの南蛮漬けサイズが釣れてしまう。ポイントは風を嫌って本牧の国際埠頭周辺へ。メバル・カサゴ狙いでやったことがあるポイントだなと思っていたらアジではなくカサゴばかりが釣れる。コマセを振り出した穂先が戻ってこないいい魚信があって、23センチのメバルも追加。バケツに主ができた。シロギス、アジ、カサゴ、メバルで五目釣りの様相。国際埠頭周辺ではアジも何匹か追加できるようになったが散発的でアジ釣りの醍醐味がない。クロダイも追加してバケツの主が2つに。
アジはツ抜けすらせずに終わりかもという予感が頭をかすめる。船長は魚信が遠いとすぐに見切ってポイント移動してくれるが、なかなかいいポイントにあたらない。国際埠頭北側のストラクチャに寄せたポイントでようやくアジ釣りらしいアジ釣りが始まった。コマセを振り出してコマセの煙幕に針を入れると魚信が出る。アジ釣りはこうでなくてはいけない。最後までできたこのポイントでだけ順調にアジを追加できて29匹。妻も最後のポイントではだいたい同じくらいのペースで釣れて中盤までのリードを守り切り35匹。へた釣り家でアジ釣りが一番上手い人の座を妻に奪われてしまった。帰りは三田のホルモンまさるで反省しない反省会。妻からアジ釣りのレクチャーを受ける。次回は少し涼しくなって10月くらいに行こうねと約束する。
著者: へた釣り