痺れたよ。年に何度かはあることだが、手も足も出ずにメンタルをごりごりと削られていく。釣れる気が全くしなくなって竿を操作しながらダークサイドに堕ちる。シロアマダイを狙って釣るのはこれが5回目。またも本命の顏を拝むことはできず。狙って釣れる魚ではないのではないかとすら…。
宇佐美・治久丸のシロアマダイ乗合が絶好調だったので、「みなさん釣れるなら僕にも割り当てあるかも」と予約を入れた。潮回りが小さくなっていくタイミングだったので、少し嫌な予感はしていた。へた釣りが予約を入れると、絶好調が好調に、好調は顏は見たに、そしてとうとう釣行前日は型見ずに。釣運が悪いという自覚はあるが、へた釣りの釣行日に向けて図ったように釣れなくなっていくと笑うしかない。予約時は「サイズは問わず人生初のシロアマダイを釣る」を目標にしていたが、「クーラーが空でなければよし」に下方修正する。
宇佐美漁港沖の水深45メートルくらいのポイントで釣り開始。60メートル以深を釣ることが多いアマダイ釣りとは違い、水深30~50メートルが主戦場となるシロアマダイ釣りはゲストが少なく魚信がなかなか出ない。魚信がなくても休まず集中力を切らさずに誘い続けるのが大事なんだと思うが、何度流しかえてもオキアミがほぼそのままの姿で戻ってくることが続くと、何をやってるんだろう?と徒労感に襲われる。エソでもフグでもいいから生体反応が欲しい。暖簾に腕押し、豆腐にかすがい、ぬかに釘…ほかに似た意味の諺に何があったっけなんてことを考えながら、竿を操作する。
最初の数ポイントは船長自信のポイントだったようで長い流しは25分くらい流しっ放しだった。タナ呆けしないようにオモリの位置が高くても底から1.5メートルより下にあるようにしてゆっくり竿を動かして誘い続ける。20分以上経ってもオキアミが投入時の姿で戻ってきたときの絶望感はなかなか凄まじい。宇佐美までプチ遠征して魚からのコンタクトなしの完全試合をくらいそうな予感すらし始める。シロアマダイなんてレアな高級魚狙って釣ろうとしたこと自体が間違いだったかもと、闇堕し始める。
シロアマダイの実績ポイントは流しつくしてしまった?みたいで、ポイント移動のスパンが短くなってきた。網代寄りの離山沖の水深60メートルでようやく本日最初の魚信。硬質な口の感じではなかったので、アマダイではないが、完全試合だけは免れた。海面下に白いシルエット…ミノカサゴだった。お次はトラギス。水深が深くなると魚信が確実に増える。さらにはタマガシラ。魚信は出るものの、シロアマダイが遠ざかった感じなので、船長は再び50メートル以浅のポイントに戻る。

待望の魚信は移動してすぐにあった。最初の魚信は小さかったがコッという硬質な手応え。竿を送って食い込ませてからアワセると竿に重みが乗ったが、なんだかしっかり仕掛けが張ってない感じだったので追いアワセを入れるとフッと重みがなくなる。針のチモトで切れてしまった。シロアマダイだったかどうかは不明。この時点でクーラーはまだ空っぽ。沖上がりの少し前にもう一度硬質な魚信があった。今度はしっかり針掛かりする。20センチくらいのマダイでクーラー空っぽだけは回避。

著者: へた釣り