カワハギ地獄が砂漠化したらどれくらい痺れることになるかという体験をTKB VOL7 カワハギ1DAYバトル in 東京湾でしてきた。元気よく餌を追うのはフグだけ。ステルス魚信で餌だけでなく針が消失。底はトラギス天国。肝心のカワハギからの魚信はほぼなし。でも賞品多数。TKB大好き♪
へた釣りにとってカワハギ釣りの最大の目標はTKBで表彰式が行われる平和島に上陸すること。上陸が許されるのは全体で上位3位まで。表彰台に立ち、閻魔大王様の横でダイワとは全く無関係なピカイチくんとハギポン自慢をする。大それた野望である。でも可能性はゼロではない。杭に隠れてほとんど見えない表彰台の方向を眺めながら来年こそはと毎年誓う。2016年からだから3年連続で羽田・伝寿丸からの参加。穴守稲荷駅でコンちゃんにお祈りしてからかみや横を通って桟橋を目指す。アーティスティックな杭は健在だった。受付を済ませ釣り座の抽選くじを引くと4番。左舷前から2番目だった。
方針は宙であまり誘い過ぎずにデカハギからのコンタクトを待つ。最近の釣果から状況が芳しくないことは分かっている。魚信が遠くても底には絶対にオモリを着けないと自分に言い聞かせる。最初からSP炸裂 feat.アワビ貼りブレードを投入する。もちろん本気モード。ピンを差して全力で光ってもらう。大事なオモリをロストしないように太刀メタルで幹を作った仕掛けを投入する。仕掛けはオモリのすぐ近くに針を3本とも配してある。こうすることでピカイチくんの効果が高まるはず。また、一度掛け損ねても2粒目、3粒目で掛け直しやすくなる。そしてハギポンアサリ。カワハギが餌に執着してくれれば、手感度も目感度も抜群に悪いという自信があるへた釣りの手でも分かるような魚信が出るようになる。大会では迷わずに自分がやれること、信じてることだけをやり切るのが大事。
船は竹岡沖で一度集合し、スタートの合図とともに散っていく。一目散にダッシュを決める船もあれば、ゆっくり慌てずな船もある。伝寿丸はゆっくり派。水深30メートルくらいのポイントで9時10分に釣り開始。予想通り魚信はない。モゾリモゾリという感触があって仕掛けを回収してみると針がなくなっている。フグは元気のようだ。フグを寄せずにカワハギを寄せる方法は知らないのでじっと耐える。9時30分にようやくカワハギからの魚信。慌てずに下を向かせてから掛けに行く。20センチくらいとサイズは微妙だが取りあえず1匹目。少しずつ浅いポイントに移動しながらの釣り。1時間後に2匹目。これまた20センチくらい。まだ時間はあるのでリミットメイクはできそう。
なんだか時報のように1時間おきにカワハギが釣れる。次の魚信は11時半。これで早掛け賞を獲得する。賞品はコク味噌ラーメンかポテトチップスのり塩の二択。電車で持って帰ることになるので少しでも荷姿が小さい方ということでコク味噌ラーメンを選ぶ。次の魚信は20分後。宙で叩いて止めた瞬間に針掛かりした。3匹目も4匹目も20センチ。早掛け賞は同じ人には出ないものと思っていたら、どうぞとポテトチップスのり塩を渡される。賞品独り占めである。賞品と引き替えにというわけではないのだろうがここで悲劇が起きる。仕掛けを投入し着水した瞬間に軽くなる。太刀メタル仕掛けが切れた。ビーズに2重にくぐらせてある部分で切れたので、太刀メタル仕掛けダメみたい。貴重なSP炸裂を失ってしょんぼりする。
3匹は釣っているのでより動かさないでデカハギに狙いを絞る。底から30センチから45センチの場所に針を配した時化用仕掛けを投入する。これでゼロテンションを維持して待つ。ほとんど仕掛けが動かないこの方法だと釣れるときはデカいが……この日はなにも釣れなかった。結局、20センチ前後の4匹を釣って以降、沖上がりまでカワハギを入れ替えることはできなかった。検量してもらうと21.1センチ、20.7センチ、19.5センチでTKB寸61.3センチ。平和島上陸どころか船中真ん中より上になってチームバトルに貢献できたかどうかも怪しい数字。早掛け賞2個あるからいいもんねと、帰り支度。
平和島に到着する。伝寿丸は表彰台からはるか遠く。杭によってお立ち台が全く見えない場所に船が着く。全体の表彰の前に船別の表彰。「第3位は3匹釣れず2匹ですが…」。へっ!?とおかしな声が出そうになった。この時点で船別入賞確定。「2位も3匹釣れずで…」。そして「1位は唯一3匹釣ったへた釣りさん!!」であった。タックルバッグCS36(J)というのをもらう。普段あまり使わない物を小分けしてまとめておくのに便利そうなのでうれしい。賞品はクーラーにガムテープで固定してなんとか持ち帰る。魚は少ししかいないけど賞品はいっぱい。だからTKBって楽しい♪
著者: へた釣り