ジャパンフィッシングフェスティバル2013の目的の1つが、シーボーグ150Jにすべきかフォースマスター400にすべきか、どちらを買うかで頭を悩まし続けている小型電動リールの結論を出すことだった。ほかにもいくつか気になる製品を見つけたので、お買い物リストを兼ねてレポートする。
フィッシングショーといえば、釣り具フェチの祭典であるはずなのだが、めぼしい新製品は既に2月頭の大阪フィッシングショーで発表されてしまっている。既に店頭に並んでいる物も多く、新製品を見て感動したいなら大阪まで行かなきゃダメなのかなぁ~と思っていたり。それにしても、大阪と横浜のフィッシングショーってどうして1月半以上も間が空いているんだろう? ブースなどはほぼ流用されていることを考えると、近い時期にまとめてショーを開催した方がメーカーも楽だと思うんだけど……。ショーの目玉がアングラーズアイドル候補のフラフープバトルや釣りドルのサイン会では…ちょっと寂しい気がする。
今回、へた釣り的な新製品の目玉は小型電動リールだった。シーボーグ150Jは店頭で既に触ってしまっている。フォースマスター400は初めて触れたが、最初に手にした感動に時間的な隔たりがあるため、こっちに決~めたという直感が働きにくいと感じているのはへた釣りだけだろうか?
シーボーグ150Jの展示ブースに、よく分からないことを質問しにいく。「あの~、ドラグとかも違うって聞いてるんですが、ダブルハンドルとシングルハンドルはどういう基準で選べばいいんですか?」。展示担当者はよく分かってないヤツが来たぞとちょっと弱った様子で、「釣り物によって選ぶのが一番ですよ」とカタログを開いて説明してくれる。LTタックルで釣りたいというのであればダブルハンドルの方がという結論になりかけたのだが、カタログにはウィリーはダブルでとは書いてない。「あの~、ウィリーだとどっちがいいんですか?」。相手は釣りのプロでこっちはへた釣り。成績のよろしくない小学生が先生に質問しているような口調にどうしてもなってしまう。生徒にやる気(買う気w)を出させるのも先生の勤め。「ウィリー! シーボーグ150Jはまさにウィリーのためにあるようなリールです!!」と、展示品でウィリーシャクリをやってみるように促される。
確かにダブルハンドルならすぐにリールのハンドルに手が伸ばせるので、シャクった後の動作に入りやすい。やっぱりダブルハンドルなのかなぁ~と思いつつ、ダブルハンドルは不要って結論に以前至ったことを思い出しまだ悩んでいると、これ以上教えることが思いつかない先生も困ったようで「迷っているならシングルハンドルがいいですよ。ダブルハンドルはシングルハンドルにできませんが、シングルハンドルを買っておけばダブルハンドルに付け替えられます」とのこと。ダブルハンドルのパーツ組みは1万円くらいするので価格的には上がるが、ダブルかシングルか悩んでいるなら将来どちらにも使えるシングルハンドルのモデルにしておけばいいってことらしい。というわけで、シーボーグを買うなら150Jという右ハンドルのシングルモデルに決定した。へた釣りに掴まってしまったダイワの展示担当者さま……何も分かってない人の話に長時間付き合っていただき、感謝!!
フォースマスター400は初めて触った。軽いとは聞いていたが、持ってみると確かに軽い。イサキ釣りに使っている手巻き両軸のSC小船800XHよりもひょっとしたら軽いかもと驚き、自重を聞いてみると385グラムとのこと。のSC小船800XHの自重は390グラムとあるので、電動リールでモーターが入っているはずなのにカタログスペック上でも軽かった。一日ウィリーシャクリを続けられることが確認できている重さなのがうれしい。実際に持ってみると、手が大きいへた釣りの場合、どのボタンにも親指1本で届いてしまうコンパクト設計。パワーレバーの位置はシーボーグ150Jのジョグダイアルの方がいいかなと思っていたが、誤操作で巻き上げスイッチがオンになりにくいフォースマスターのスマートダイアルの方が実は使いやすいかもって気がしてきた。これまたウィリーシャクリの素振りをしてみた。ダブルハンドルを触った後なので、シャクリあげた動作のあとにハンドルを握るのがもどかしさを感じるが…もともとシングルハンドルでやっていた釣りなのでこれで十分。念のため「ダブルハンドルにできます?」と聞いてみると「1万2000円しますが、夢屋のパーツが使えます」とのこと。「パワーとドラグのバランスを考え抜いて設計したリール。大型の魚だってこれで十分獲れる」との説明が心強い。
そろそろ結論を出すべきだ。フィッシングショーに行く前までは実はシーボーグ150Jが本命だった。ブースもまずダイワに行った。でも、フォースマスター400にしようと気が変わった。一番の理由は軽さ。1日シャクリ続けるウィリーなので軽さは魅力。スマートダイアルが使いやすいかどうかだけが不安だったのだが、これも親指1本で操作するのに何の問題もなしと確認できた。ダメ押しが価格。シーボーグ150Jの実勢価格は5万9000円前後なのに対して、フォースマスター400の実勢予想は4万6000円前後。1万3000円の差は節約モードで購入費用を貯めているへた釣りには大きい。1万3000円あれば釣り物によって使い分けられるようにダブルハンドルが買えちゃうのである。というわけで、5月末までに4万6000円貯めて、フォースマスターを買う。イサキ釣りも電動でやっちゃおうかなぁ~。
ダイワのブースではシーボーグ150J以外にもいろいろ楽しい展示があった。カウンタックみたいで格好いい!!と気になっていたT3 MXにも初めて触ったのだが……TWSのローエンド機なので持った感じが少し安っぽいと感じる。スーパーカーに憧れる子供のような気分で買いたいリールなので、ここはお金をケチってはいけないという気になった。すぐ横にT3 SVという6月発売予定のモデルが。こちらも手に取ってみると、スーパーカー気分を味わうならこっちだなぁ~と思い知る。ソルト対応だし、買うかなT3 SV。
もう1つスーパーメタルトップ体感機を触らせてもらった。グラスソリッドトップとスーパーメタルトップの竿を並べて海中からのカワハギの魚信がどのように手元に伝わってくるかの差が体験できるという展示。左右両手に竿を握って海中のカワハギの映像を見ながら竿の感度を確かめる。しばらくやってみたのだが……その差がよく分からない。あれ? あれ? って感じで怪訝な顔してやり続けていたら、展示担当者さんに「はっきり違いが分かるでしょ?」と声をかけられる。これには弱った。違いがよく分からないのでずっと触り続けていたのである。「え? あ…はい……よく分からない」と答えると、「そんなことはないはず、映像によく集中して」と言われる。カワハギ釣りをする人のほとんどが認めるスーパーメタルトップの感度を台無しにしてしまう手感度の悪い男、それがへた釣りってことなのかも。
VAGABONDというブースで見つけた「ボンドベイト」というフリーズドライ餌がものすご~~~く気になる。フリーズドライ食品というのはよく目にするが、釣り用の餌までフリーズドライしちゃうなんて……。5分~10分水に漬けて戻すと餌として使える状態に戻るらしい。マムシ(イワイソメ)やイソメ、コイカ、ムキガイ、エビ、ミルワームなどがフリーズドライされていた。水で戻すと生きかえるわけではないので、ルアーのように動かして誘い続けるのが基本みたいだが、見た目だけでなく臭いも味も本物なわけでルアーにバイトがないときの必殺餌になるようだ。2年間、常温で放っておいても大丈夫なので、タックルケースの隅っこに常備しておけってことかな。
子供たちが激しく反応していたのがエム・オンブースで展示されていたハローキティロッド。第一声が声をそろえて「かわいい~~~~~」である。ピンク色のブランクに小さなキティちゃんのイラストでデコってある。トラウト、バス、アジング、メバリング、エギング、シーバスなどのラインアップがあり、値段も手ごろだったので、そこまで気に入ったのなら1本ずつくらい買ってやってもいいかなぁ~という気にさせてくれる。かわいい竿袋も付いているので、子供たちの誕生日プレゼント用にどうかなぁ~っと。
釣りガールを意識した商品はフィッシングウェアを中心にほかにも展示されていた。子供1号はときどき反応していたが、へた釣りは女の子の服に興味ないのでスルー。唯一こういう釣りガール向けの商品展開もあるんだなぁ~と感心したのが、第一精工で参考展示されていた「サビキカゴ アミグリップ」。ピンクのサビキカゴに手を汚さずにコマセを詰められるというだけのものなのだが、ちょっぴりデザインを考慮するだけで商品が与えるイメージって変わるもんだなぁ~驚いた。子供2号に「今度、釣り行くまでにこれ買って」とねだられるが、まだ売ってないw
著者: へた釣り