1月29日から7月ぶりの品川・中金。釣り物がこれまたちょ~久しぶりの一日アジ船。アジはここ2戦、10匹(半日船)→5匹(午後船・夜船リレー)と振るわなかったが、なんとかかんとか34匹。ただし、サイズが……。すごくよい釣果とは言い難いが、吾唯足知(吾ただ足るを知る)。
真ん中に口を配し、「吾唯足知」と読ませる。京都・龍安寺の蹲踞(つくばい)の文字として有名である。口の部分が水を溜めるくぼみになっている。「欲張ったらあかんでぇ~。欲を捨てたら人生幸せでっせぇ~」というありがた~い禅の教えなのである。品川・中金から出撃したアジ。「50匹は欲しいな」「40センチ級が混じればいいな」……釣り人は欲張りなものだ。腕前以上の釣果を望んだところで……船を降りる頃には手合いなりのクーラーの中身に吾唯足知の悟りを開くことになる。ただし、この悟りの有効期限は次の釣行プランが決まるまで。「マゴチ20匹は欲しいな」「60up釣りたいな」……釣り人は再び欲にまみれる。
この日の中金のアジ船。欲張りたくなる情報がいくつか。前日に船上から「水深40メートルで中アジが入れ喰い♪」との報告。増尾船長の「♪」なんて初めて見たわけで、これは期待するなという方が無理である。さらに「深場も攻めるかもしれません。電動リールをお持ちの方はお持ちください」との告知も。深場ならばサイズも望めるし、♪付き入れ食いフラグ。「50匹は欲しいな」「40センチ級が混じればいいな」程度の欲は持ってもよかったはず。まずは、深場ではなく、富津沖の水深15メートルで釣り開始!
深場に移動すると思っていたへた釣りはLTタックルではなく、電動タックル+80号ビシで釣ることに。一投目でコマセを撒いて、二投目にしていきなりダブル。サイズは15センチ前後と小型だが、浅場でまずは数を稼いで、あとで大型狙いのつもりだったので、とにかくマメにコマセを撒いて、手返しよく釣ろうと心掛ける。トリプルも2回ありで、ダブル多数。開始1時間半ほどで20匹を超える。食いが渋くなってもビシを鋭く振るとリアクションバイトで単発は拾えていくという感じ。
水深は違うが♪付き入れ食いフラグに偽りなしで、浅場でまずは34匹の小型~中型アジを確保。浅場の食いが落ち着いてきたので、船は大きく南下して、いよいよ水深深め(40~60メートル)で良型狙いに転じる。この時点でまだまだたっぷり時間があるので50匹は楽勝! 40upは欲張りすぎにしても30upアジを追加できると信じていた。海堡の少し南のポイントで待っていたのは……。コマセを振りども振れども生体反応なし。こうなると暑さが体に堪え始める。サンダル履き&冷感スプレー持参で対策していたので死にそうまではいかなかったものの、釣れないとお日様にまで文句を言いたくなる。
船長の見切りは早かった。「今日は深場ダメみたいなので浅場に戻りま~す」と再び富津沖へと北上。40upの夢はこの時点で期待薄に。でも、ポツポツでも拾えていけば、50匹超えはまだ狙えると思っていた。ところが……富津沖に戻ってみるもアジの気配は完全に消滅。一所に落ち着くことなく、移動、移動の繰り返しでイシモチを1匹追加しただけで、タイムアップ。品川を目指す帰路の船上で、「34匹も釣れば十分だよね。サイズは小さくても東京湾のアジは脂乗ってて美味しいし…」と吾唯足知の心境に。吾唯足知は妥協すると同意ではないと思うのだが、まぁ難しいことは考えない方向でw
著者: へた釣り