うひょぉぉおお! 釣れてる!釣れてる!と大はしゃぎした2日後にしょんぼり。げぇぇええ! 釣れてない!全く釣れてない。朝4時に出船し諸般の事情で帰港したのは午後3時半。半日竿を振り続けてアオゾイは1匹も釣れなかった。妄想と現実のギャップの大きさにお手上げ。明日があるさw
昨夜は妻の親戚と会食。お酒に意地汚いへた釣りは例によって日本酒6合と翌日の釣りのことなんて忘れて痛飲。しかもホテルに戻ってから昨日の釣行記を書き、ベッドに入ったのは12時すぎ。繁栄丸は3時半集合で4時出船なので睡眠時間は2時間。しかもこういうときほどお酒の勢いが残っていて眠れず1時間だけ仮眠をとってそのまま船に乗り込む。幣舞橋から見下ろした繁栄丸は既に煌々と電気を灯している。お酒がまだ少々残っている。猛烈に眠くもある。それでもこの時点ではアオゾイ鈴なり鯉のぼりな釣果を疑っていなかったので、体は悲鳴をあげていたがテンションだけはそれなりに高かった。
アオゾイ鈴なりを予感していたのは本日行くポイントが釧路から片道2時間半。カキで有名な厚岸よりさらに東の海域だと知っていたから。60upのガングロアオゾイの巣のような根が点在するポイントだと聞かされていた。2時間半の釧路沖クルージングは霧で景色を楽しむこともできないし肌寒いしで快適とは言いがたい。キャビンで横になれれば少しは楽なのだろうが、寝不足、前夜に暴飲暴食、船は混雑気味という状況下でキャビンに入ると確実に酔うのでじっと我慢。繁栄丸は大漁旗をはためかせて霧の中を突き進む。
ポイント到着。船長の合図と同時に250号の錘を投げ入れる。水深は40メートルくらい。錘が着底したら1メートルくらい底を切って、小刻みに竿を揺らしたり、大きく竿を持ち上げてみたりして誘いをかける。調子がいい日なら誘った直後に魚信があり、そのまま待っているとどんどん追い食いが発生し、アオゾイの針数鯉のぼりとなるはずなのだが……誘えども誘えどもウンともスンとも言わない。こんなはずじゃなかったのに……結局、60upのガングロアオゾイの巣のはずだったポイントは魚信すらなしで見切りをつけることに。
2時間半かけてたどり着いた本命ポイントが空振りに終わったら繁栄丸の放浪が始まった。水深も20メートルの浅場から120メートル近い深場まで。転々と攻めては移動の繰り返し。ポツリポツリと魚信は出るがスケソウダラ祭りといった雰囲気。子供1号は胴付き五目に飽きたようでタラジグを始める。先生は北海道の師匠&釣ノリノリ師匠。ほぼ付きっ切りで手取り足取り、「センスがいいね」と褒めて育てる熱血指導のおかげで子供1号のタラジグには大物マダララッシュ! なんと85センチのご立派サイズも釣り上げ。大満足のご様子。へた釣りはといえば……ようやくスケソウダラから開放されたと思ったらヤナギノマイの呪縛に悩まされる。
ヤナギノマイの針数鯉のぼりを楽しみつつも、内心は「アオゾイ来い!」と焦れまくり。ヤナギノマイも美味しい魚ではあるが、アオゾイと食べ比べるとその味の差は歴然。とうとう最後までアオゾイの姿を見ることなく沖上がり。スケソウダラ、ヤナギノマイ以外にアイナメ、ホッケ、エゾメバルなどを少々釣った程度。80リットルクーラーは1つだけ満タンになったが、子供1号の釣った大型マダラのおかげ。へた釣りの貢献度は2割以下。悔しいので、明日こそアオゾイの入れ食いをと懲りずに妄想していたりw
沖上がり後に、珍しいハプニング。帰港直前に無線連絡を受けた繁栄丸は反転し沖に戻る。昨年の夏にお世話になった釣りキチ丸の救出のためだった。曳航して釣りキチ丸の出船場所である釧路西港まで送り届ける。僚船を救う海の男の心意気な一幕だったのだが、釣りキチ丸の船長からどうしてそうなったかは「ネットには書かないで」とお願いされたので、詳しくは書かないことにする。
著者: へた釣り