3泊4日の西表島遠征2011も最終日。午後には島を後にし、東京に帰らなければならない。4日目はこれまでやったことのない釣りということで、西表島土産のグルクンの数釣りを楽しむことに。サビキ釣りだとあなどっていたら、グルクンの繊細な魚信に思わぬ苦戦を強いられることに。
沖縄県の県魚で、地元の人が口をそろえて美味だと言うグルクン。標準和名はタカサゴ。沖縄以外でも釣れるが、沖縄では安くて味がよい大衆魚ということなので、東京湾のアジのようなイメージだろうか? 島道楽ではウィリー巻きのサビキ仕掛けでアミコマセで魚を寄せて釣る。小渕船長いわく「釣れるときはいくらでも釣れるが一度ヘソを曲げると、魚探が真っ赤になっていても釣れない魚」なんだという。ヘソを曲げたと言えば、短時間集中の釣りなのに海上保安庁のゴムボートに臨検されて、貴重な釣り時間を奪われたのには、へた釣りがヘソを曲げたぞ! 海の安全を守る仕事なのは分かるが、こちらは安くはないガイド料を払って船をチャーターしているわけで、釣りの邪魔をされるのはたまらない。
グルクン釣りのコツは、コマセ呆けさせないことに尽きる。コマセには反応しているけど、群れに十分にコマセが行きわたっていないという状況を作れば、喰いが立ってくる。初夏にハマったイサキのウィリー釣りに通じる。コマセカゴの窓を絞って、鋭くシャクってポロリとコマセをこぼすようなコマセワークが肝心。ポイントに着くと、まずは船長が見本を見せてくれたのだが、3シャクリか4シャクリ目でいきなりグルクンをゲット。
船長の真似をして、釣り始めるへた釣り、妻、子供1号&2号。魚の活性は抜群のようで、シャクると小さなコツコツという魚信が竿先に出る。魚信は出るのだがグルクン釣りはここからが難しい。アジとは違って口が小さな魚な上にアジと同様口が膜状で弱いので、ウィリーを咥えてもなかなか針掛かりさせられる魚信にならないし、掛かりが浅いとすぐにバレてしまう。ゆっくり聞き上げて、竿先がグンッと引きこまれたらゆっくりと同じテンションを保って巻き上げてようやくグルクンをゲットできる。
グルクン釣りのコツを最初にマスターしたのは意外にも、船からのコマセ釣り初体験の妻。結構乱暴にシャクってアワセているように見えるのだが、これが功を奏したようで、順調にグルクンを釣りあげていく。子供2号はアワセ方が全く分からないようで、早々にギブアップ。子供1号もアワセが決まらず、魚信は出せているのに針掛かりさせられない。へた釣りは最初は苦戦したが、聞き上げたあとリールで巻きアワセをいれることでなんとかグルクン釣りが分かってきた。
天候はあいにくの雨模様。妻と子供2号は土砂降りの雨に嫌気がさして浜に張ったテントに避難。子供1号とへた釣り、そして小渕船長の3人は全身びしょ濡れになりながら約4時間にわたって、グルクンを釣りまくってきた。ゲストにメガネモチウオ、モンガラカワハギ、キツネウオ、ススメダイなどが混じりながら、午前中で30リットルのクーラーは氷を入れるスペースを残して満タンに。
西表島遠征2011は、クロダイ、マングローブジャックに始まり、リーフ五目でフエフキダイの大漁、GTには今年も出会えなかったが強烈な大型魚の引きを何度か味わえ、グルクンのお土産をクーラー一杯に確保して帰途に着くと大満足。4日間の西表島釣り満喫プランをコーディネートしてくれた島道楽の小渕船長には大感謝なのであった。
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著者: へた釣り