幼稚園のときから人と同じペースで決められた動作をするのが苦手だったし嫌いだったと思い出す。内房勝山港・萬栄丸の半夜クロムツで良型望める洲崎沖に初めて行けた。潮が速く投入は同時に1回。遅れるとお休み。入れて入れて休んで入れて休んで休んで…半分は投入できたかな?
ラーク名人の仕立てに混ぜていただいて昨年11月からほぼ1年ぶり人生四度目の半夜クロムツへ。うち2戦は萬栄丸から昨年釣行しており、16匹→27匹と順調に釣れていた。釣り方もうっすらとは分かってきている気がしていたので、自己最大(38センチ)&自己最多(27匹)をダブルで更新狙っちゃおうと気合だけは十分。十分すぎた気合は空回りしてしまい前夜は寝付けず寝不足気味。入れ込みすぎたときはだいたい結果はよくない。高活性なクロムツに助けられて貧果でこそなかったが…自己最大にも自己最多にもほど遠く。釣り座は右舷の前から二番目。舳には深場の勇者様。
16時すぎの出船時刻は凪だが、20時を過ぎると北風が強くなる予報。りょう船長は凪のうちに沖と呼ばれる洲崎沖まで行って、勝負を決めちゃおうという戦略らしく、45分走って洲崎沖へ。良型が望めるポイントだが、行けたのは初めて。念願の40超えをと3本針の仕掛けで底を10メートルくらい切って、枝ス長の70センチ刻みとストンストンと落として誘ういつもの釣り方。サバやアジより先にクロムツが食ってくるタナを探せば一荷で数を伸ばせる。いつもと違うのは潮が速く投入がブザーと同時に1回だけだったこと。キンメダイとかヤリイカとか……このルールがあるだけで面白いし美味しいけれど釣りに行くのは年に一度でいいかなと考えちゃうほどに苦手かつ嫌いなルールだ。
りょう船長は高活性のクロムツの群れの上に船を付けてくれた。ただしクロムツ以上にサバ元気で2投ほどサバに捕まってしまい出遅れた上にオマツリで仕掛けをロストすることに。仕掛けを付け替えてようやく竿先をガコッと揺するような魚信がある。昼間は250メートルで釣るクロムツだが夜は水深100メートルくらい。同じガコッでも迫力倍増で楽しい。30センチを少し超える満足サイズ。サバだけでなくアジも元気だった。アジの邪魔が少ない底から7~8メートルが当たりタナかなという手応えだった。しばらく一投1匹以上で釣れる。
一投1匹以上ではあるが、船長から投入の合図の回数だけ投入できていたわけではない。釣りは遊びなので苦手なことは頑張らない。サバがかかると仕掛けを正すのに時間がかかってしまい次の投入はパス。投入をパスすると、魚をクーラーに移したり、カメラのバッテリーを入れ替えたりする時間を作れるので自分のペースで釣れる。仕掛けは捌きやすいように幹糸フロロ14号で作ってあるのにどうして仕掛けを正すのにいつも以上に時間がかかる?と原因を考えると思い当たったのが白内障。日常生活では特に不便を感じていなかったが、暗いと仕掛けがどう絡んでいるのか全く識別できず作業が捗らない。改善しようがないことでイライラするのは嫌なので急がずゆっくりやろうと決める。オマツリで高切れしてリーダーを組み直して3回連続休みになっても気にしない。
20時を過ぎると予報通り風が急に吹き始めてきた。吹いても9メートルまでのつもりだったが、洲崎沖はチェックしていた海域よりも風が明らかに強くあっという間に釣りの継続が困難な感じの海になってしまう。元々投入が間に合っていなかったへた釣りはこうなると相当厳しい。やっと投入できても合図より少し遅れてしまっているのかサバやアジばかりで、ラスト1時間でクロムツは2匹追加できただけ。りょう船長は1匹でも多く釣らせてくれようと時化の中できるギリギリまで頑張ってくれたが応えられず。21時に沖上がり。帰りは船揺れまくりで酔い止めを飲んでいても軽く船酔いするほどの揺れ具合だった。クロムツは15匹。サイズは小ぶりだった1匹を除いて30~35センチ。痛風で魚はたくさん食べられないので十分。
著者: へた釣り