ライトタックルで全く釣れる気がしないアジ釣りの悲惨さを味わい、ならばとライトではない130号のビシを使っての走水黄金大アジに狙いを切り替えた。狙っていた体高のある大アジのゲットには成功したが、水深を変えてもアジには嫌われたままでツ抜けせず。アジ釣りが嫌いになりそう。
どの船に乗るべきかじっくり吟味をしたものの決めかねる。バスに乗らなくても到着できて、船長の人となりをSNSで知っている(わりとヌルそうな気がする)という理由で、大津港・いなの丸からほぼ初めてのビシアジ釣り。深いといっても水深70メートルくらいまでなので、カイワリに比べれば浅い。潮が速いポイントなのでオモリだけは130号と重いが、コマセを撒いてコマセの煙幕の中に仕掛けを入れれば魚が食ってくるという基本は同じと信じてやってみることに。出船前に船長がやってきて手渡しで赤タンを手のひらに渡してくれた。アオイソメは受付で配られるのに……なぜ?
船長はノブさん船長。船長が得意とする大津沖は昨日から少し悪くなってしまったとのことで港を出た船は観音崎の方向へ。タチウオ船団の少し沖で船は減速する。どこまでが走水沖でどこからが観音崎沖になるのか知らないが船長のSNSでの釣果報告によると伊勢町沖の水深70メートル前後で釣り開始。アジ釣りの序盤はみんなで頑張ってコマセを撒いて魚を寄せる…なはずなのだが、皆さん底から2メートルでコマセを撒いたら1メートル仕掛けを上げてじっと待つという横着な戦術の模様。多動性のおっさんはいつも通り1.5・2・2.5メートルでコマセを撒いて3メートルにタナを合わせる。タナで待つのは20秒。
潮は速くないが、水深があるぶんオマツリに苦しむ。隣の親子連れのお子様が底を取るのが遅く糸が出すぎたままにタナを合わせているのが原因だとは分かっているがお父さんが付いているので他人が釣り方を教えるべきではないと我慢。子供にとって船上のお父さんこそが釣り名人であるべきだと思う。釣り開始して1時間近く経ってようやく本日最初の魚信。ゴンっという感じに穂先を持っていったのでサバ?と一瞬思ったが抵抗の仕方がサバっぽくない。ドラグを効かせながらゆっくりやり取りする。体高のあるうっすらと金色の魚影を確認。目標としていた走水黄金大アジを1匹目でゲット。サイズを測ると37センチくらい。釣って食べてみたかった1尾を得てようやく一安心。
走水黄金大アジチャレンジ成功で気が抜けてしまったわけではないがここから、釣れる気がしないアジほどつらい釣りはないことをまたも思い知る時間帯に。前回よりマシなのは釣れない理由をオマツリが多発しているせいにできることと、サバがときどき釣れて魚の引きを味わえたこと。2匹目のアジをゲットできたのは、10時30分すぎ。最初のアジから2時間15分以上、本命からの魚信なしのコマセ振りタイム。コマセ振りをサボりはしないが、心は一振りごとに削られていく。もしかしたらアジ1匹で本日終了かも…アジでボウズをくらった記憶はないので、人生ワーストの予感がし始めていた。
最後のポイント移動で観音崎タチウオ船団の外れに移動する。残り時間は約30分。ここでようやくコマセを振れば魚が寄ってくる気配がするアジ釣りらしいアジ釣りを楽しめた。指示ダナの3メートルでは食い込みが悪かったのでタナを3.5メートルに上げると、コマセを振ると竿先をグンッともっていく魚信。1匹目の走水黄金大アジほどの迫力はないが、それなりに引く。30センチ前後の走水黄金中アジが順調に釣れる。最後の一投まで釣れ続けてラスト30分で8匹ゲットし、9匹に。これでアジ釣り…2回連続でツ抜けすらせず。釣るのが苦手な魚にアジが急上昇ランクインしちゃいそう。
著者: へた釣り