寒さを嫌って日の出前に家を出なくてすむ午後アジへ。出発は10時少し前なので日差しもあって作戦成功。気分よく金沢八景・一之瀬丸を目指す。午後船は片舷4人ずつと空いていた。午前船は好釣果だったと教えてもらう。何の不安もない。なのにアジの活性が極寒で心が凍てつく。
やっぱり釣りは朝から行かないとダメなのかと悔やんでも仕方がないが、ヘタレた自分にダメだしするしかない。桟橋に着き、片舷4人での出船と知り、さらに午前船の竿頭の人が54匹と好調と聞いて、半日船30匹チャレンジ中の妻も連れてきてあげればよかったなとすら考えていた。釣り座は左舷の艫から2席埋まっていただけで選び放題。右舷の艫とも考えたが釣りなれた席が一番と左舷の舳の席札を取る。12時ちょうどに船は桟橋を離れる。
ポイントは八景沖の水深25~35メートル。タナの指示は2~3メートルだった。1、1.5、2メートルでコマセを振り出しすばやく50センチ巻き上げて2.5メートルで待つ。アジが寄るまで頑張ってコマセを撒こうと思っていたら、タナに合わせたらすぐに魚信が出る。活性がよさそうなので追い食いを期待してゆっくり巻いてみたが追い食いまでは発生せずだった。20センチ超えのお刺身サイズ。入れ食いというほどではないがコマセを振れば魚信は出て、2匹、3匹、4匹目まではすぐに釣れた。これは50匹超えも夢じゃないかもというペース。
コマセを振っていればアジの活性が少しずつ上がっていき、そのうちタナに合わせれば魚信が出るほどに盛り上がるのがアジ釣りの理想。この日は4匹目を釣った途端に何が気に入らなかったのか魚からのコンタクトがパタッと途切れてしまう。やれることは頑張ってコマセを撒き続けることしかない。潮が速いせいでコマセと仕掛けが同調していないのかもと30センチ刻みで少量ずつコマセを撒いてコマセと仕掛けが同調する一瞬で勝負するマシンガンコマセに切り替えると、なんとか1匹追加できた。船の近くに常時群れがいるという雰囲気では全くない。
ここからがつらかった。船長はポイントを点々と移動してくれるが魚の気配を全く感じない時間帯が続く。頑張ってコマセを撒くのは得意だが、釣れるという期待感が少しずつ薄れていき遂には釣れる気が全くしなくなってしまう。5匹目のアジが釣れたのが13時15分ごろ。6匹目のアジは15時30分。2時間以上、魚から一切コンタクトなしでコマセを振り続けた。頑張ろうと考えていると2時間の徒労には耐えられない。こういうときは何も考えない。心を無にして、身体だけ動かした方が耐えられる。心は凍死しているくらいがちょうどいいのだ。
6匹目以降は20センチを切るアジフライサイズ。このサイズでもバンバン魚信ってきてくれれば楽しめるのだが、コマセを振ったときにたまたま近くにいたら食ってくるという感じで盛り上がりようがない。似たようなサイズをあと2匹追加して8匹で終了。半日アジでツ抜けできなかったの2018年のゴールデンウィーク以来。コロナが治ってからの3釣行…いずれも釣果がよろしくない。オミクロンの後遺症で釣れないのか?
著者: へた釣り