極鋭 コンセプト ゲームP HHH-205AGSを買ったとき、この竿のターゲットであるオニカサゴ、アカムツ、クロムツを個別に入魂釣行すると決めた。オニカサゴとアカムツはすぐに行けたが、クロムツだけが東京湾口の様子があまりよくなかったせいでオアズケになっていた。ようやく入魂!
クロムツの入魂釣行をしたがっていたことを覚えてくださっていた深場の勇者様からお誘いいただいて、網代・つちそう丸から半夜クロムツへ。網代港に17時集合なので14時くらいに東京をたてば余裕で間に合う。お盆休み中で電車が混むかもという懸念は杞憂だった。熱海へ向かう電車はガラガラ。伊東線も…観光のピーク時にこの人出で大丈夫かしらといらぬ心配をしてしまうほどに空いていた。網代駅から港までは徒歩10分くらい。深場釣りなので荷物はどうしても重くなる。港入り口にある海上釣り堀を通り越し、もうしばらく歩くとつちそう丸の乗船場所だ。半夜船はほかにないのか、つちそう丸の前にだけ車がぎっしり止まっているので迷いようがない。勇者様は既に到着していた。車とは違い電車で時間が読みやすいへた釣りが最後の到着だったかも。
東伊豆の船なので釣り座は船長の指定。左舷の大艫と二番目を割り当てられ、「端の方がビデオ撮りやすいでしょ」と大艫を譲っていただく。ただし「名人席だから釣ってくださいよ」というプレッシャー付き。日がまだ落ちてない18時すぎに出船となる。仕掛けは船宿仕掛けを参照に作った枝間150センチの3本針仕掛け。捨て糸はなしでダブルスナップサルカンで一番下の親子サルカンにオモリを直結する。幹糸は12号、枝ス8号。夜釣りなので少し太めの糸で仕掛けをさばきやすくしているのだと思われる。日が残っているうちに第1投。「1メートルから3メートル、オモリを底につけっぱなしにしないで」という船長の合図で仕掛けを投入する。エサは船宿支給のサンマと勇者様からいただいたサバ。一投目は底に着く寸前にサバに食われて竿を真下に向けて全力回収。
釣ったサバをキッチンバサミで解体して新鮮サバ短を作る。方針は5メートルまで巻き上げて1メートルごとにストンと落として誘う。コンコンという感じの魚信は何度かあったがクロムツのガコガコッな魚信は訪れない。針を何度も切られたので小さな魚信の主はたぶんクロシビカマス(≒スミヤキ)。やっと針掛かりしたと思うとどう考えても暴れすぎる。針をふところで折られたので、絶対にサメ。すぐ横で勇者様がクロムツをポツポツとではあるが拾っているのに対し、どうも冴えない。船長の「反応入ってきてますよ。1から8メートルまで」というアナウンスで仕掛けを8メートルまで上げようと巻いている最中に何度も魚信があった。そのまま針掛かりしてようやく本日1匹目のクロムツ。釣り始めてちょうど1時間目で極鋭 コンセプト ゲームP HHH-205AGSクロムツの章の入魂クエストクリア!
誘い下げ一辺倒で魚信が出せてなかったのが誘い上げと組み合わせることで魚信がポツポツとは出せるようになった。船長に指示されたタナまで1メートルずつスゥーと持ち上げしばし待つを繰り返す。指示ダナの上まで来たら今度はいつも通りストンと落としてしばし待つ。持ち上げている最中のエサをクロムツが見てくれているのか誘い上げと誘い下げを組み合わせることで魚からのコンタクトは飛躍的に増えた。2匹目、3匹目と順調に追加していく一方で、エサを見てくれているのはクロムツだけではなかった。クロシビカマス(≒スミヤキ)の猛攻を受け始める。誘い方が上手いほど餌食になる確率が上がるようで勇者様は釣れども釣れどもクロシビカマス(≒スミヤキ)で大忙し。もっとやっかいなのはエサに食ってくるクロシビカマス(≒スミヤキ)ではなく、PEラインを襲ってくる謎の魚。何の予兆もなくオモリのテンションがフッと消えてオモリも仕掛けも全ロストになるのだから暗闇の中でいきなり狙撃された気分。へた釣りは3回、勇者様は5回PEを切断された。夜釣りで手元が暗い中、仕掛けを作り直さなければいけないタイムロスはなかなかにつらい。
誘い上げ⇔下げは一応最後まで通用し、その後もポツ~ン、ポツ~ンというペースでではあるがクロムツを拾っていける。40センチ超の大アジやオキメバルなどのゲストも混じると聞いていたが「水温が一気に上昇28度台で上潮速く濁りがまたいつも通りになり大苦戦」という状況だったらしく、オキメバルが1匹と自己最小記録のメダイが釣れたのみ。サバも最初に釣って解体した1匹以外にはもう1匹釣れただけだった。元気だったのはクロシビカマス(≒スミヤキ)だけ。クロムツは最大30センチまでで6匹。初島沖の半夜クロムツ船の釣果としては貧果ということになるのかもしれないが、東京湾口で1日頑張っても釣れないときは釣れないという経験を何度もしているへた釣りにとっては十分満足のいく釣果だったりする。欲をいえば夜釣りで水深が浅くオモリが軽い分、クロムツの引きがダイレクトに味わえたので35センチ超えの良型クロムツの引きがどんな手応えなのか体験してみたかった。
著者: へた釣り