何も思いつかないから無策で。そう決めて臨んだ第15回かみやメバカサ釣り大会。期するところがない無欲が幸運を呼び込んだ? 良型と思ってなかった26.5センチのカサゴで船別で2位になりリールをいただく。それでは狙っていたメバルはというと、大撃沈し悲喜こもごもな結果に。
大会は3隻の船に分かれて行われた。1号船は顔だけ怖い船長、2号船は淳ちゃん船長、3号船はデカッw船長。船選びが命運を分ける。へた釣りは桟橋に着いてからいい席が空いてそうな船のクジを引くつもりで送迎バス優遇措置の船指定を行わなかった。1号船は…メンツがあり得ない。かみや異次元三人衆が右舷の胴に3人並んでお互いをつぶし合うという仁義なき戦いモード。「へた釣りさんも混ざる?」と言われたが、丁重にお断りする。3号船は既に満席だった。ここにはかみやNo.1のドン・モ~リ~、とNo.2のドン・サイ~キが乗っている。この船もあり得ない。というわけで淳ちゃん船長の2号船のクジを引く。今年は船別の表彰があったのでこの選択が大正解となる。
2号船は右舷の舳や艫など結構いい席が残っていたが、例によってクジ運の悪さを発揮する。引き当てたのは左舷胴。後ろから三番目で操舵室のほぼ前辺り。船は順次桟橋を離れてポイントに向かう。淳ちゃん船長は多摩川を出るとすぐに北へと舵を切る。そんなポイントでメバルを釣ったことなかったのでどこ行くの?って感じだったが、羽田空港の滑走路横がポイントだった。海の色はいい感じにちょっと薄めのインスタントコーヒー色。「この潮ならいればすぐに魚信るから、どんどんずらしていくからね」という船長のアナウンスで釣り開始となる。すぐに魚信はなかった。船中何尾かメバルが釣れているがへた釣りの竿には魚信なし。30分くらいおっかしいなぁ~と首を傾げっぱなしだったが、やっと24センチのメバルが釣れる。続いて小型のカサゴ。へた釣りにではないがコブダイの雌なんて珍しい魚も釣れていた。雌がいるってことは……。
羽田空港脇では魚信が続かず南下していくが、川崎の堤防は不発。1匹も魚を追加できずに9時半に本牧の国際埠頭のポイントに至る。ここも潮の色は茶色で悪くなさそうに見えるのだが、仕掛けを落とせばカサゴがバンバン魚信ってくるという活性はない。竿を頭上に持ち上げてゆっくり落としていって、なんとか魚信を出していく。釣れてくるのはカサゴばかりだが、少しずつペースアップしていく。竿先をお辞儀させずゼロテンションで食い込ませるようにすればそれなりのペースで釣れるようになった。ただし、この釣り方は根掛かりが多発し、オモリや仕掛けのロスト数が半端ない。昨年の大会で異次元A居さんが28センチのメバルを釣った中の瀬のAブイなども攻めたがクラゲだらけで本牧沖に戻ってくることになる。
カサゴばかり、それも良型はあまり混じらないという状況が続く。デカいのを釣るというのが本来の目標だが良型と呼べる魚がちっとも顔を出してくれないので目標変更。50匹を目標に釣ってみることにした。ゼロテンションからの聞き上げ、魚信がでなければそのまま竿を持ちあげてゆっくり落として根歩きする。これを辛抱強く繰り返して数を稼いでいく。実はこの最中に26.5センチのカサゴを釣っているのだがこのサイズじゃ賞に絡めないだろうと写真すら撮ってない。あと1センチから2センチはいるだろうと考えていた。50匹到達は13時10分。方針展開したとはいえ本日のノルマを達成できたので今日はもういいやって気分。最後は羽田空港近くでもう一度釣って54匹で沖上がりに。メバルは2匹だけ。検量してもらったのは26.5センチのカサゴだった。
桟橋に戻って他船が戻ってくるのを待って表彰式に。1番最初に呼ばれたのがへた釣りの名前。2号船の船別型部門で2位だった。幻風300TypeGというリールを賞品にもらう。型部門の総合優勝は29センチ。数部門の優勝はやはりというか異次元A居さんだった。ちなみに異次元三人衆の釣果は104、85、119匹。三人でつぶし合ってこの釣果なのであるからまさに異次元である。50匹でやったぁ~!!って喜んでるようでは永遠に追いつけない。そもそも追いつこうという気にすらならない。
著者: へた釣り