引き当てた席は左舷舳。メバル釣りでこれ以上の席はない超VIP席だったのだが……席だけよかったせいでかえって実力の違いをまざまざと見せつけられる。4度目の参加になるかみやメバルカサゴ大会はメバル12匹、カサゴ33匹で合計45匹。最大はメバルで23センチではどうもならん。
JR蒲田駅から6時20分の送迎で羽田・かみやへ。既に顔だけ怖い船長の船もデカッw船長の船も満員で、淳ちゃん船長船のクジを引く。右舷の艫、左舷の舳が残っていたので、どちらかに入れればラッキーだなぁと思っていたら、1つ前の人が右舷の艫を引き当てる。続いてへた釣り。クジ運が悪い人なのであまり期待せずに引くと、左舷舳をあっさりゲット。通常の乗合でもあまり経験のない超特等席で大会に臨めるなんてと喜んだのだが、船に行ってみると…横は大会で必ず賞にからむ持っている男のM名人。その横には異次元3人衆の1人A居名人。船下の魚の取り合いをして勝てるわけがない2人と争うことに。
かみやの3隻は定刻通り桟橋を離れて多摩川の河口付近でスピードを上げて大会開始。型部門はメバル、カサゴを問わず1匹全長勝負で上位3名まで表彰。数部門は上位1名だけ表彰される。へた釣りの狙いは型部門での入賞。カサゴを釣るのが得意ではないので、良型メバルを狙う。最初のポイントは川崎沖の堤防周辺。良型メバルを何度か釣ったことがあるポイントだがこの日は不発。なぜか小さなシロギスが釣れただけで見切りを付けて本牧沖に南下する。
本牧沖は竿を太極拳のようにゆっくり動かしていると魚信を出せるポイントで、わりと得意にしている。キリンのようなクレーンの近くで釣りを開始すると、すぐに竿先フルフルと震わせてからギュンと竿を引きこむメバルの小気味よい魚信。これが本日最大魚で23センチのメバル。その後もカサゴ中心だが仕掛けを入れて誘っていると調子よく釣れてくる。バケツが金色に染まるのが希望だが、この日は真っ赤になっていく。まぁまぁ好調に釣れてるなと自分では思っていたのだが、横のM名人、その横のA居名人を見ていると嫌になる。とにかく仕掛けを投入してから魚信を出すまでが早い。魚を取り込んだあと仕掛けを再投入するのも早い。3メートルも離れてないのに倍近いペースで釣っている人が2人もいると、う~~むと唸りたくなる。
中小サイズのカサゴをほぼ入れ食いペースで釣っている名人さんの姿を見て、すっかり意気消沈していると、「メバルでいい思いをしたことがあるポイント」(淳ちゃん船長)でメバルの型狙いをすることに。着いたポイントは中の瀬のブイの周辺。ここでへた釣りにとって本日唯一の見せ場が訪れる。メバルのダブル3回を含めて名人さんよりもハイペースでメバルをゲットできる。ただし、サイズは……。ダブルなので重量感もあり引きも強いので期待して巻き上げるのだが、20センチくらいのばかり。A居名人は同じポイントで大会3位となる28.2センチのメバルを釣る。
最後にもう一度本牧沖で少し釣って沖上がり。23センチだと箸にも棒にもかからないってことは承知しているが、一応計測してもらう。桟橋にもどっての表彰式。数部門のトップは異次元衆のO塚名人、2匹差の2位はこれまた異次元衆のE本名人。大会の結果報告に「神の域」と書いてあった。そんなもんと争おうと考えるのがそもそも間違いのような気がしてきた。型部門は29.0センチのメバルを釣った女性が優勝。3位まで28センチ超え。自己最大記録が入賞ラインじゃ、これまたどうしようもない気がする。どうしようもないといえば大会の規定でキープしたミニカサゴはどうやって食べよう?
著者: へた釣り