いろんな好条件が重なり、カワハギの数記録を更新してきた。型もまずまずサイズが混じったしで、人生最高のカワハギ釣りに。悲願の30匹超えまであと少しだったけど、こんな二度とない条件で達成しちゃうと、悲願なのに拍子抜けなのでちょうどいい。クーラーがカワハギ色に染まった。
久々(といっても3カ月ぶり)の金沢八景・一之瀬丸。船宿について席札を取ろうとすると…あれ? あれれれれ? 席札が全部掛かっている。いつもなら胴の間しか空いてないはずのに。風は北で釣ってる間は下げ潮の時間帯が長いので、潮先は艫。右舷の大艫の席札を取る。カワハギ釣りで大艫なんて生まれて初めてである。荷物を置いてアサリを剥こうとすると、またも、あれ? あれれれれ? 4、5人の先客がアサリを剥いている。カワハギ船一番乗りのはずなのに……どうやら仕立てでもカワハギ船が出るらしく、通常の乗合と2隻出しのようだ。乗合船の方が空いており、出船時刻になってもへた釣り以外には3名のグループが左舷にいるだけ。大艫どころか、右舷貸し切り状態。
船釣りは船の下にいる魚の奪い合い。ここ何週か、カワハギ釣りの達人さんたちとのカワハギの奪い合いに負け続けてきた。今日は右舷の魚は全部俺の物状態で釣れる。こんなこともあるんだなぁ~と舳に向かって誰もいない船上を眺めてうれしくなる。船は飛沫を被りながら竹岡沖へ。船団はバラけ気味なので、カワハギの活性はそこそこ悪くないっぽい。時化後の荒食いモード突入中かもと期待しちゃう。昨日の強風でウネリが残っているようで船はグラグラと揺れる。風も10メートル近く吹いている感じでかなり釣りにくい。空いている理由はこれかっ!!
実はバッドコンディションでのカワハギ釣りは慣れている。土日のどちらかは船が出るなら出撃しているので、ウネった船での経験は割とある方だったりする。一投目、着底したら底を切り、誘い下げている最中にいきなりカワハギの魚信。ゆっくり誘い下げながら食い込ませ無事本日1匹目のカワハギ。釣り開始から5分と経っていない快調な滑り出し。その後も1時間で4匹。開始2時間でちょうど8匹。時速4匹なら6時間で24匹。順調すぎるほど順調である。サイズも20~25センチでそろっているので悪くないどころか、滅茶苦茶いい調子♪
昼に向けて風が少しずつ収まり、釣りやすくなっていく。この日は誘い下げて着底したあと、速くタタくのではなく、1メートルくらいの幅をゆっくりタタくとカワハギの魚信が出た。タタくというより、タルマセ→聞き上げを錘を着底させたままやっている感じだろうか? この釣り方ならダブルが発生しやすいようで、ダブル2回を交えて、時速4匹からさらにペースアップ。ポイントによってはトラギスが邪魔してくるが、トラギスのダブル・トリプルは何度も達成。
サイズも27センチまで伸ばし、今シーズン初の20匹超えは確実で、どこまで数を伸ばせるかが気になりだす。午後1時の時点で30匹いっちゃうんじゃないと思い始める。この時点で23匹。沖上がりは3時くらいなので、時速4匹ペースなら30匹を超える。でも…干潮(午後1時41分)に向けて潮が止まると、大幅にペースダウン。サバフグの猛攻に遭い、カワハギらしき魚信も乗せきれなかったり、巻き上げ中にバレたりが多発し始める。抜き上げミスも2回ほどあり、後半2時間で釣ったのはわずか4匹。結局、27匹で沖上がりの時間に。TKB43ルールなら27センチ、25センチ、23センチで合計75センチと型にも恵まれた。
これまでの最高数は昨年の11月26日に記録した22匹だったので、ほぼ1年ぶりの20匹超え&自己記録更新。27センチというサイズも今シーズン最高だ。とはいえ、右舷貸し切りなんて幸運がもう一度訪れるとは思えないので、参考記録くらいに考えておいたほうがいいかな? クーラーにカワハギを詰めながら、毎釣行これくらい釣れたら文句なしなのになぁ~と、腕に見合わぬ大望を抱いてしまった。
著者: へた釣り