朝、窓を叩く雨音で目を覚ます。海から遠いので風が強いとは感じないが、FaceBookをチェックすると釣場速報のカワハギ取材(一応誘われてた)が出船中止でLTウィリーに変わっていた。今日は釣行回避で正解だねと、予定通り釣り具店へ買い物に行ったのだが……本命ボウズ!
本日のお目当てはモエビを模した「ハードコアモエビー」。へた釣りはこれでメバルを狙ってみたくて仕方がないのである。国際フィッシングショー2012で見た水中での動きがリアルでこれでメバルを釣ったら楽しいだろうなぁ~とずっと気になっていたルアーである。先週入荷したと聞き、売りきれてないことを祈ってお店に行く。あった。全色ではないが5~6種類置いてある。お目当ての「モエビ」カラーも残っていた。迷わず手に取り、レジへと向かう。
途中、顔なじみの店員さんと鉢合わせ。ハードコアモエビー/モエビカラーを見せて、
「これでメバル狙うんですよ!」
店員さんはニコニコしながらも無言。この店員さんがこういう態度のときは何か言いたいことがあるときだ。
「メバル…無理?」
「無理ってことはないですけどねぇ」
思いおこせば、この店員さんとはファーストコンタクトから滅茶苦茶であった。何かの釣り用に師匠から
「安いフリッピンロッドを探してみれば」
と言われた。へた釣りはフリッピンロッドというジャンルの竿があるのを知らなかったので、脳みそで誤変換したままお店に行ってこう聞いた。
「安いフィリピン製の竿ってどれですか?」
このときもこの店員さんはニコニコしながら無言であった。
この店員さんとはいくらか親しくなっていたので、何がどうダメなのか聞いてみると、
1.5センチもあるのに重さは4.5グラムしかないので飛ばない。
2.淡水でスローシンキングのルアーなので海水では沈まない。
3.リップがあるので引けば沈むが水深1メートルくらいを攻めるのが精いっぱいでこのルアーのよさを生かせない。
4.完全にブラックバス用の設計なので海で使おうと考えることがそもそも間違い。
5.君はフィリピン製の竿を探してたころから全く進歩してないから、ルアーで魚を釣るのは無理。
もちろん、最後のは面と向かって言われたわけではない。
モエビーを元の棚に戻して、代わりにカワハギ用のブレード(5枚入りで200円)のお勘定を済ませて(へた釣りは釣り具屋に行ったらひやかし料として必ず何かを買うことにしている)、店を出る。本命ボウズで小魚5匹だけって感じ? 買い物行ってボウズだったのは久しぶりかも……。モエビーのソルト対応版ってでないのかなぁ? ちゃんと海底に送り込めれば、メバルとかカサゴとか滅茶苦茶釣れそうなのになぁ~とフィリピン製の安い竿な頭が考えている。
著者: へた釣り