オモリが軽くなったからシロアマダイのチャンスあり?なんてことを考えていたら、あれほど愛し合っていたはずのアカアマダイが臍を曲げてしまった。「シロが本命なんでしょ。二股男になんか…釣られてあげなんだからねっ!!」てなとこだろうか? アマダイでボウズをくらうのは昨年末以来。
アマダイの開幕戦。毎年9月のこの時期はアマダイ以外の魚からの魚信も多くアマダイ、カイワリ、オニカサゴなんて高級魚セットを狙えるし、誘いに素直に反応してくれるのでいい思いしかしたことがなかったのだが……。羽田・かみやから出撃。受付番号は13番で、桟橋へは一番最後の到着となった。空いていた席は右舷の前から3番目。アマダイは釣り座の不利をあまり感じたことがなかったので、今日も5匹くらいは釣れるかなぁ~っと甘いことを考えていた。
船は桟橋を離れる。雨が降っているのでキャビンに避難した。1時間と少しかけて、富浦沖のポイントに到着する。雨は小降りになったかと思えば急に本降りになったりを繰り返す。船長からのアナウンスは「水深60メートル」。オモリ30号~だったのでもう少し浅いポイントを攻めるのかな?と想像していたが、攻めるポイントの深さはいつもとあまり変わらなかった。ということはシロアマダイは期待薄なのでちょっとがっかり。いつものように底を小突いて釣り開始。
あまり誘い過ぎるとアマダイ以外のゲストからの魚信が増え過ぎるという人もいるがへた釣りは全く気にしない。たくさん魚信があった方が楽しいし、いろんな魚が釣れるのもアマダイ釣りの楽しみの1つ。8回底を小突いて、アマダイにアピールしてからオモリを1メートルくらい持ち上げて魚信を待つ。小突いて立てた煙幕の中をエサが通るのをイメージする。調子のよいときならオモリを持ち上げて10秒以内に魚信が出ることが多いのだが…ゲストからの魚信も少なめでトラギスがたま~に釣れてくるだけ。
周りでアマダイがちょろちょろと釣れ始めるが、へた釣りの竿にはちっともそれらしき魚信がない。それでもアマダイには愛されているという妙な思い込みのせいでまだ余裕がある。カイワリにも色気を出して底から3メートルくらいまでを鋭くシャクって遊んでいると、ん?という魚信。カイワリほどにシャープな引きではないがそれなりに引くし、重量感もある。35センチくらいのアジのダブルだった。これが本日唯一ドキドキできた瞬間。
魚信はときどきあるものの、アマダイらしい竿先がグッと沈むような魚信は訪れない。カナドにオジサン、キダイにアカボラ、オキメバル、ムシガレイやベラなどを釣っているうちに終了時間がどんどん迫ってくる。最後まで、なんとか1匹だけでもと頑張ってはみたものの、アマダイの顔を見ることなく沖上がりの時間に。何が悪かったのかよく分からない。アカボラやカナドが混じっているのでタナは合っているはず……動かしすぎると釣れないという日でもなかったと思うのだが……。くよくよ考えるほどの材料すらないので、シロアマダイに浮気心を起こしたせいでアカアマダイが拗ねたせいってことにしておく。
著者: へた釣り