ビシが40号でも130号でも狙っているのは同じアジだからとはいかないのが面白い。ライトは苦手なビシアジ名人がいれば、ビシアジはやりたくないとうLTアジの名手もいる。へた釣りはというと素早くコマセを振って針を煙幕の中に入れる以外にアジ釣りのコツを知らないので重くてもいつも通り!!
今週末も予報が極めて悪かった。北風とはいえ10メートル以上吹く予報だったし、風に加えて雨まで降り、気温が上がらなければ雪になる可能性もなんてことをテレビでは言っていた。観音崎より南への1日船での出撃はつらそうだったので、湾内の半日船で釣り物探し。土曜の午前中なら雨は降らない予報だった。初釣りでLTアジをやったので、京急大津港・いなの丸から午前アジへ。最近、走水沖の水深70メートル前後が主戦場になっているので、35センチ級の走水黄金大アジが釣れる可能性がある。大きなアジは脂の乗りが悪く身がぱさぱさで東京湾で一番美味しいアジは25センチ~30センチとされているが、走水黄金大アジは例外的に大きくても美味い。釣った人しか食べられないブランド魚である。
受付を済ませると、ノブ船長から「今日は人数少ないから頑張ってコマセ振りましょうね」と声をかけていただく。予報が悪かったせいで釣り人少なめみたいだ。いなの丸は前日に電話で釣り座を予約できるので、右舷大艫を確保してあった。いなの丸のアジ船は配られるコマセのバケツがデカい。バケツがデカいだけでなくイワシミンチがたっぷり入っている。頑張ってコマセを撒け!!という圧を感じる。ポイントは走水沖の水深70メートル。言われなくても休まずコマセを撒く人なので1.5・2・2.5メートルでコマセを振り出し50センチ巻いて指示ダナの3メートルで20秒待つ。潮はそれほど速くなく釣りにくさはない。
3回ほどコマセを詰め直して本日最初の魚信あり。LTアジとは違い魚信は小さいがそれでも針掛かりした瞬間に穂先が震え手元までアジの感触が伝わってくる。走水沖では小型といえる20センチ級のアジでスタート。コマセが効き始めるとコマセと仕掛けが同調すれば魚信が出るようになるが、船全体でのコマセ量が少ないせいか、投入して1回目のコマセでは魚信が出ず、2回目や3回目のコマセの振り出しで魚信が出ることが多かった。そんな状況だからか追い食いは全く発生させられず単発で拾っていく感じに。サイズは25センチ前後をメインにときどきもう一回り大きいのが混じる。
最初のポイントは反応が消えてしまったのか移動することに。次のポイントも水深70メートルくらいだった。ほかに釣り方を知らないので素早く3回に分けてコマセを振っていると少しずつアジがコマセに狂いだした手応えあり。コマセを振っている最中にアジが食ってきたり、ラインが斜めになっているので糸ふけを取ろうと底を切っただけでいきなり針掛かりしたりすることも。こうなるとビシが重くて水深が深いだけでLTアジと同じだからなんとでもなる!! と思ったが……活性は悪くないし針の掛かり所もよいのに、なぜか全く一荷が発生しない。ダブルが2回あっただけ。釣果報告を見ると竿頭の人は「たまにダブルトリプルも」発生していたみたいだ。ビシアジならではの一荷の狙い方があるのかも?
途中、予報が外れて風が予報より強く吹き、小雨が降ってきたりもしたが、魚信が出せているのでこれくらいの雨なら気にならない。むしろ困ったのは風の方。風のせいで手前まつりが頻発してまいった。強風時の吹き流し仕掛けの取り扱いってなにかコツがあるんだろうか? 欲張った3本針仕掛けではなく2本針にすれば手前マツリ減ったかな? ほぼ途切れることなく11時20分の沖上がりの時間まで魚信は出続けた。ゲストはサバが1匹だけ。28匹釣れたアジは数匹を除いて25センチ級だった。下船後、ノブ船長が大きなムシガレイをくださる。痛風発作は怖いけど、ムシガレイがいるならアジも何匹かは干物にしろってことだね。目標の走水黄金大アジには出会えなかったが型も数もまずまずで満足♪
著者: へた釣り