後先考えずに釣ってしまった。アカクラゲと酷暑を避けたため、7月から4カ月ぶりとなるアジ釣りデートに新山下・粂丸から。「竿頭の人が300匹超えの日があるよ」と発破をかけたが、余計なこと言わなければよかった。妻113匹で人生初の束釣り。負けるとばつが悪いへた釣りも奮起し129匹。
妻のアジ最多記録は半日船で42匹。手返しに難があるのでショート便なら釣れても70匹くらいかなと踏んでいたが……。とんでもなく高活性のアジの群れが船下に居続けて釣っている間はほぼ入れパクタイムだった。こうなると釣りというより作業である。二人して黙々とコマセを詰め竿をシャクってアジを掛ける。1匹ずつではタイパが悪いので追い食い狙ってダブル・トリプル。取り込んだ魚を外すのは二人とも遅いけど、少々トロくたって問題なし。仕掛けを落とせばすぐに魚信る。入れパクの時間帯があったという経験は何度もあるが、入れパク以外の時間帯がなかったのは初体験かも。
いつも通り品川駅発の東海道線の始発を利用して横浜駅へ。横浜駅でみなとみらい線に乗り換えるとすぐに新山下の船宿に到着する。妻が酔い止めの薬を飲み忘れるというトラブルはあったが船宿に連絡して酔い止め薬を分けていただけた。粂丸を利用するのは二度目。船長も仲乗りさんもフレンドリーでLTアジの入門者にお勧めの船宿だ。船は定刻に港を出て本牧沖へ。ストラクチャーに寄せての釣りとなる。コマセを撒いて頑張ってアジを寄せる…必要はなく、コマセを撒いて指示ダナである3~4メートルにビシを合わせるとすぐに魚信る。25センチ級とはいかないが20センチ超えの美味しいサイズでスタート。
コマセを振れば振っている最中に魚信が出るという状況なのでなにも考える必要がない。マシーンのようにコマセを撒いてマシーンのように魚を取り込む。そんな作業のような釣り…楽しいの?と言われることがある。適正なタナはどこ? どうやって口を使わせようと考えて…それでも釣れないことの方が多い魚がご機嫌に釣れてくれる状況はめっちゃくちゃ楽しい。妻はスタートダッシュは鈍かったが、考えないが正解と気づくと一荷混じりで順調に釣れ始めた。魚を付けずに仕掛けを回収した記憶がない幸せな時間が続く。
サイズは20センチ超えの中アジから15センチくらいの小アジ。最初は中アジ主体だったが中アジを釣り切ってしまったのか次第に小アジ主体になっていく。コマセを振っている最中低めのタナで中アジが何匹か釣れたのでへた釣りはタナを下げ2.5メートルで中アジ狙い。妻は指示ダナを守って着実に数を伸ばしていく。後で聞くと「記録更新できそうだったから休憩なしで釣ってた」そうだ。真面目に釣っている人には釣りの神様からプレゼントがあるようでクロダイまでゲットしていた。午前中は本牧沖の同じポイントで釣り続けることができた。お昼が近づき魚信が出るまで少し時間(20秒くらい?)がかかるようになると「横浜に行きます」と移動の合図。
2個所のポイントはベイブリッジ近くのストラクチャーだった。ここでもコマセを振ってタナにビシを置けばすぐに魚信があった。本牧沖でアジを91匹釣っていたので残り時間を考えるとへた釣りの束超えはほぼ確定。妻は魚をクーラーに移す時間さえ惜しんで釣っていたので数は不明。途切れることなく魚信を出せていたので束射程圏内? 横浜沖も絶好調で夫婦そろって順調に数を伸ばしていく。沖上がり後に数えてみるとへた釣りは129匹。妻も余裕の束超えで113匹。合わせて242匹。当然、食べきれないのでご近所の魚をさばけるお家に50匹ほどもらってもらい、北海道の師匠宅には100匹ほどお裾分けしようと画策中。
著者: へた釣り