終わりよければなんて言ってる人の終わりがよかった験がない。2020年の釣り納めは羽田・かみやからお雑煮に入れるアマダイを狙った。魚信は多くて楽しかったものの釣れども釣れでもコレジャナイ。本命ボウズと諦めかけたら十一目めにしてようやくご対面。でもサイズがコレジャナイ。
食い意地が張った目標は釣りの神様に嫌われるというジンクス通りだった。40センチ級のアマダイを釣って頭と中骨から出汁を取り、身は西京漬けに。同じ西京味噌で作る関西風の白みそのお雑煮に皮つき皮なしで紅白の身を入れてなんて贅沢なことを考えての釣行だった。片舷7人ずつの14人での出船。へた釣りの釣り座は右舷の後ろから3番目。アマダイは生息数のあまり多くない底棲魚なので釣り座の影響を受けやすいが誘いでなんとかなると信じていた。そして、誘いすぎてどつぼにはまった。
船は1時間半ほど走って保田沖のポイントへ。かみやのアマダイ釣りの主戦場だ。水深100メートル前後を攻めることが多いのだが、今日は水深130メートルからと少し深い。釣果報告に「型狙いでスタート」と書いてあったので深い分、良型が期待できるポイントのようだ。オモリが着底したらすぐに50センチ底を切って仕掛けがなじむのを待つ。50センチスーッと持ち上げて20秒待つ。仕掛けの長さは2メートルなので50センチ刻みで4回誘いを入れてる。底から2.5メートルまで誘ったらクラッチを切って1メートルストンと落としてまた20秒待つ。2回誘い下げたら底を取り直して最初に戻る。魚信はすぐにあった。が…迫力不足で小型のキダイ、お次はさらに迫力がなくなってオキトラギス。ゲストの活性はよい。そのうちアマダイも混じるはずと気分よく釣り始められた。
潮があまり動いてないようで仕掛けは立ち気味。このタナならこの魚が食ってくるという規則性はなさそう。本日最初のモシカシテな魚信があったものの、大きなヒメのダブルでがっかり。アマダイっぽい明確な魚信はあったものの巻き始めるとあまり抵抗しなかったのはアヤメカサゴ。煮付けて美味しいのでうれしいゲストだ。トラギスがうるさいので一口で食べられないようにオキアミを2尾付けてみたがこの作戦は逆効果らしくしばらく小さなアカトラギスとヒメばかりを釣ることになる。リュウグウハゼが釣れて100メートル以深のこんな水深にもいるんだと驚いた。11時前にして六目を達成。
そのうち混じるだろうのそのうちが3時間になってくると内心少々焦りだす。今度こそサイズは小さくても本命に違いないという引きをする魚信があったが……タマガンゾウヒラメ。続いてこれは間違いなくと思ったらキダイのダブルでなんやそれは!な展開。カンパチガチャに続いアマダイガチャでもハズレばかりを引き続ける。極めつけはサバ。底でのひと誘いめで食ってきたのでまさかサバとは思わずに130メートル手巻きでファイト。ちょっと暴れすぎるな?は思ったが海面で横に走る姿を見るまで40センチ超えのアマダイと信じていた。アズマハナダイでとうとう九目めで十目釣りにリーチ。アマダイに愛されてない。
お昼を過ぎると魚信が少なくなってきた。定番ゲストのカナドを釣ってとうとう本命抜き十目釣り。このままアマダイが釣れない方がブログ的にはおいしいなとヤケクソなことを考えていると魚信は明確だったわりにはほとんど引かない魚信。海面に姿を現したのは薄いピンク色の魚体。普段ならポニョと叫ぶところだが十一目めにしてやっと出会えた本命なのでアマダイということにする。23センチと小ぶりだったがお雑煮の具をようやくゲットした。その後もサバだのヒメだのコレジャナイ魚をポツポツ釣りつつ沖上がりの時間に。ツイテないだけ? それとも誘いすぎたからこうなった?
著者: へた釣り