釣果だけみればド貧果とうわけではないがものすごく悔しい1日だった。どうした加減か愛用しているチドリ天秤が2つ連続で破断した。ビシも惜しいが買ったばかりのカッタクリバケは4つとも海中に。テンビンとビシは船で借りたが筆を選びまくる人なので上手く釣れず涙がこぼれそうに。
初めて挑戦する釣り方にいい大人がワクワクしながら宇佐美を目指す。相模湾で実績ありと言われたカッタクリバケで3キロ級を含むカンパチが入れ食い。クーラーに入りきらなかったら発泡をもらおうなんてことを電車の中で夢想していた。治久丸の船着き場に到着。午前もカイワリ・カンパチで出船していたので釣況を聞くと、よろしくない。カイワリは船中0でカンパチも顔を見た程度だった模様。午後に急によくなるとは思えないので、目標をカイワリ・カンパチを1匹ずつに下方修正する。カンパチにはとっておきのバケがあるし、カイワリのボウズなんて1年半前に経験したきりなのでなんとかなると思っていたのだが……。
まずはカンパチから。宇佐美港を出てほんの少し南に走った漁礁が入ってる水深30メートルのポイントで釣り開始となる。カイワリからと思っていたのでウィリーの仕掛けを投入してしまい、シャクリだすといきなり竿がグンッと持っていかれる。カンパチの引きがどんなものか忘れてしまっているので、カンパチかもとぬか喜びしたが、イナダだった。ウィリーではイナダの餌食になりそうなので、11号のバケを2つ付けたカンパチ用の仕掛けにチェンジする。スティ0の高速シャクリを続けているとふっとラインのテンションが抜ける。回収してみると……ビシをぶら下げている部分の少し上でテンビンが破断していた。FLビシととっておきのバケを失う。
力いっぱいシャクるのでテンビンが折れたのは初めてではない。悔やんでいても仕方がないので予備のテンビンに付け替える。仕掛けは残り2個になってしまったカッタクリバケを2個とも投入。バケはルアーみたいな物なのでビシは付けずオモリだけで抵抗が少ない分さらに高速にシャクってみたがこれでは魚信出せず。コマセを詰めたビシを付ける。何度かバケに魚が触れている感触はあったが、針掛かりせず。魚信を弾くときはシャクリが速すぎることが多いので速度を少し遅くしてみると、今度は魚信が出ない。これは攻略しがいがあるかもと感じ始めたそのときにまたもふっとラインのテンションが抜ける。回収してみると……ほぼ同じ場所でテンビンが破断していた。当然、ビシもバケも海の中。バケを全部ロスト。カンパチを狙えなくなった。凹むなっていう方が無理。地団駄踏みたい気分。
船長から「初島の方行ってみましょう」とのアナウンス。水深100メートルくらいのカイワリのポイントだ。テンビンとビシを船で借りたのだがテンビンはともかく、ビシは鉄仮面だった。結構コマセが出る設定になっていたので養生テープでふさいだがすぐに取れてしまい釣りにならず。重さも軽すぎたようでオマツリが多発したので緑のプラビシに変えてもらう。こちらもコマセが出すぎるがなんとか釣りにはなった。とはいえ、カイワリからのコンタクトはなく、またシャクる速度もオモリが暴れる分遅くなってしまっているようで、サバ2匹とキダイ1匹しか釣れず。再びカンパチ狙いに戻ることに。バケはなくなったのでアジを釣って泳がせで狙うしかない。
ショゴなのであまり大きいアジでは生き餌にならない。15センチくらいのアジが釣れることを祈ってウィリーでシャクリだすと、まずはサクラダイなど赤い魚ばかり釣れ盛る。ウリンボサイズのイサキが釣れたかと思うと、いきなりズドンと竿を持っていかれてチダイ。この重量感はマダイに違いないという引きを楽しませてくれたのは40センチ級のでっぷりメジナ。イナダはぽつぽつ釣れたが追加で2匹だけキープしてあとはリリースした。大きすぎるアジが釣れたり、何度も針を伸ばされたりしながらやっと生き餌サイズのアジとカワハギが一荷で釣れる。ただし「次の流しで上がっていきます」とのこと。仕掛けがもったいなので泳がせは断念。最後までイナダを釣って本日終了。メジナ、チダイ、イナダ、サバ、キダイ、アジ、カワハギ、イサキと賑やかではあるが……お刺身界の頂点に君臨する本命二目がいないので満足には遠い。
著者: へた釣り