前日まで絶好調なのに俺が行ったら急に釣れなくなるという予感に釣行前はすっかりナーバスになっていたが、竿を握ってシャクりだしたらすぐに魚信。好調を維持している手応えにあとは迷わずカイワリ用の高速シャクリで全力で釣り続ける。ラスト1投は自己最多記録更新を賭けて!!
宇佐美・治久丸のカイワリ絶好調。いつかは終わると分かっているが、終わるのは俺が乗ってない日にしてくれぇぇぇえええと、これまで船長から「へたさんが来たら釣れないねぇ」と戦犯扱いされたことが何度もあるへた釣りは思っていたわけだ。そんな妙なプレッシャー感じるくらいならほかの釣りに行けばいいのにという言い分はごもったもだが、機嫌良く釣れてくれている魚を避けてほかの釣りには行けない。そんな複雑な気分で宇佐美駅を目指す。都内は晴れていたが海が近付くと曇り始め、熱海駅に着いたころには雨が降りだす。駅売店で傘を買って宇佐美港を目指すことに。午前はアカムツ・アラで出船していた治久丸は既に戻って来ていた。漁協の軒先を借りてレインコートを着る。
釣り座はほぼ指定席となっている右舷の舳。右横には最近よく会う気がするN○b名人。右舷は4人、左舷は5人と盛況。船は初島沖の水深90メートルくらいのポイントを目指す。船長からの指示は「底からハリス分切ってシャクれる人は12メートルまで。置き竿の人は8メートルで」といつもといっしょ。底を5メートル切ってスティ0の高速シャクリを始めるとすぐに竿先をキュンと持って行くカイワリの魚信。絶好調をキープしていてこれはチョロいかもな展開。釣り始めてわずか4分後に1匹目のカイワリをゲット。
1匹目のカイワリはオキアミに食ってきていた。今日も夕方まではオキアミにばかり食ってくるのかな?と思いながらシャクっているとすぐにまたカイワリらしい小気味良い魚信が訪れる。追い食いを狙ってゆっくり巻きあげていると追い食いしている感触。どんどん重くなっていく。大事をとって90メートル手巻きで巻き上げたが、途中で1匹外れた。それでも3匹付いていた。ウィリーにも食ってきた。釣り開始30分で4匹。時速8匹ペースなので自己最多記録の17匹の更新が十分に狙える。夕方に食いが立つ時間があるのでそこで連発すれば記録を大幅更新も…なんて甘いこと考えていると失速するものなのだが……。
魚を付けずにコマセの入れ替えだけのために仕掛けを回収しないで済むなんてほどに釣れ盛っているわけではないが、休まずに高速シャクリを続けていればちゃんと魚信がでる。素直に針掛かりしてくれることもあれば、コツンという手応えだけ残して掛からないことも。少しシャクる速度が速すぎるのかもとステイを1秒取ると魚信が減る。スティ0.5秒くらいが正解だったと思う。ほんの一瞬、クワセの間を作ることで魚信を弾くことが少なくなった。15時少し前にツ抜けを達成。残り2時間でどこまで伸ばせるか。夕方のカイワリのお食事タイムに期待。
16時の時点で14匹。残り1時間で4匹なので自己最多は達成確定と考えていたら、急に潮が速くなってしまう。しかも二枚潮っぽいのかオマツリ多発で失速してしまう。オマツリが発生しなければ魚信は出せるのだが魚信の前にオマツリばかりでちょっぴりイライラする展開。自己最多記録タイの17匹目を釣り上げたのは16時43分。沖上がりは17時なので残り17分。ここにきてまたもオマツリ。しかも解くのに時間がかかってしまう。船長から「今入れている仕掛け上がったらぼちぼち上がっていきます」とのアナウンス。1往復目は魚信なし、2往復目で悲願の魚信。できれば追い食いをと欲張ってじっくり巻いていると、重量感のある魚信。ラスト1投はチダイとカイワリの一荷だった。18匹で自己最多記録をきわどく更新!!
著者: へた釣り