メバル開幕戦でぶっこけて、湾奥の仇は八景で討つとポイントを変えてのリベンジ釣行。予報では午前中は曇りで風も弱まっていくはずだったが……ハズれた。お天気は晴れ、しかも北寄りの風が結構強く、船が波で上下する。メバル釣りには悪条件。八景メバルに返り討ちされた。
返り討ちの予兆は前夜から。何人かの名人さんから「明日はメバルはダメですよぉ~」と指摘されていた。どうして?と何度も天気予報を見直したのだが、午前中は曇りで朝のうちこそ6~7メートルの風が吹くが徐々に弱まっていくという予報だった。ベストではないが、メバルが釣れる条件は満たしている。何言ってやがんだいととっとと予約を済ませた。朝起きてテレビを点けると予報が変わっている。午前中は晴れ。爆釣フラグが30度くらい傾いだ。外に出てみると風が結構強い。船が出ないってほどの風ではないが冬のメバル釣りにはちょっと厳しい感じの風。爆釣フラグがもう30度傾ぐ。
金沢八景・一之瀬丸のショートエビメバル五目だ。船長はカワハギ釣りでお世話になる西村船長。「釣らせてね~」と挨拶すると、「昨日、春一番吹いちゃったからねぇ」と、どうも反応がよろしくない。内心では「釣りたいならどうしてこんな日に来るの」と思っていた? へた釣りの釣り座は右舷の胴やや前寄り。一之瀬丸のメバル釣りは反応を探して仕掛けを投入するので、一投目からすぐに魚信があった。穂先をフルフルとはさせるがグンッとは引き込まない。最初の獲物はアジだった。お次は結構いい手応えだけど、これも魚信の出方がメバルではない。ウミタナゴで二目め。開幕戦でも本命を手にする前に六目釣ってしまったがその悪夢が蘇る。続いてトラギスで三目め。……今日もあかんかも。
波で船が上下し、ゼロテンション以下では小さな魚信だけ出て餌がなくなることがある。でも、テンションをかけてしまうと魚信を出せない。こんなときの必殺技がヤジロベイ釣法。竿を握らず人差し指で支えるだけにしてゼロテンションを維持する。ヤジロベイ釣法の効果があってか釣り開始1時間目でようやく1匹目のメバル。その次に釣れた物が本日のハイライト。魚ではない。根に引っ掛かってゴミでも付いた?と思って巻き上げてきたらワタリガニに似たカニ。船長からイシガニだと教えてもらう。その後メバルは2匹追加し3匹で終了。サイズは全部15センチくらいで煮付け解禁にはまたも失敗。船長いわく「反応はびっちり出ている。でも南風が吹いちゃうと潮が澄むので口を使ってくれない」ってことみたい。名人さんが言ってた明日はダメの理由はこれかっ!!
メバルを狙っていても埒が明かないと判断した船長は3時間でメバルを切りあげて、釣り物をイチモチにスイッチする。ポイントは猿島沖の水深50メートル。イシモチ船団に合流しての釣りとなった。餌はアオイソメで仕掛けはメバルの物を流用する。イソメの頭の硬い部分をちょん掛けし、タバコの長さくらいでちょん切る。仕掛けを投入したらときどきオモリを持ちあげて着底させてと誘っていると、はっきりと穂先が上下する魚信が出る。アワセると抜けることが多い。メバル竿の食いこみの良さを信じて軽くオモリを持ち上げるようにすると、グッと穂先を持って行ってくれる。良型の物は重量感のある引きで楽しませてくれる。冬の東京湾癒し系No.1はメバルじゃなくてイシモチかも!!
ただし、イシモチには欠点が。へた釣り家では不人気なのである。キス釣りやアジ釣りに混ざるくらいの匹数なら持って帰っても怒られないが、イシモチを狙って大漁すると「こんなに持ってきてどうするの?」と叱られてしまう。というわけで、25センチ以下の物はエア抜きをしてリリースすることに。魚信はほぼ途切れなく出せたがキープしたのは12匹だけ。本日の釣果を一之瀬丸風に記述すると「五目釣果 15~35cm 15匹、クロメバル2割、イシモチ&アジ、イシガニも」ってな感じ。
著者: へた釣り