へた釣り家ではイシモチは一二を争う不人気魚と書いたら、イシモチが不味いのではなく、持ち帰り方が拙いと指摘される。しっかり血抜きをして持ち帰れば不人気の原因である生臭さは出ないらしい。またエア抜きしてリリースしてもおそらく死んでしまっているから無駄な殺生とも教わった。
イシモチは専門に狙っている船も出船しているくらいだから不味い魚ではないってことは分かっているのだが、へた釣り家では歓迎されない魚になっていた。持ち帰る分は釣れたらすぐにエラを切って血抜きをしていた。エラから少量の血が出るだけで体の大きさに対して血液量の少ない魚?と思っていたがどうやらこれが間違い。U原工房長から「エラ切るんじゃ血が出ないんですね。弱ってて。だからイシモチは喉と心臓を切る」と指摘される。イシモチは鱗と皮の間に銀色のヌルヌルがありこれが生臭さの原因になっていると思うのだが、きちんと血抜きをしてしめると生臭くはないようである。釣った当日ならお刺身にしても美味しいらしい。エラではなく喉を切ってしっかり血を抜く。どれくらい味が変わるものか、今度試してみよう。
もう1点。八景メバルに返り討ち釣行で、あまりたくさん持ち帰りたくなかったので、25センチ以下のイシモチはエア抜きしてリリースしたのだが、これにもソレダメ!とツッコミが入った。釣り上げたイシモチは浮き袋が口から飛び出ていることが多いので、それに針を刺して浮き袋をつぶす。1匹目だけしばらくバケツに放して観察したが問題なく泳いでいるように見えたので、以降は同じ方法でリリースした。海面から底に向かって泳ぎだし姿が見えなくなっていたので無事お帰りいただけたと思っていたのだが……生存率は極めて低いのでは?との指摘をいただく。釣ったら食べるしかない魚みたいだ。そのためにも美味しいお持ち帰り方を身につけないとね。
著者: へた釣り