今季のマゴチ釣りはどうにもつらい。条件はみな同じで結果を出している人もいるのだから今季の釣況がつらいのではなく、へた釣りの腕と釣運ではつらい。魚信を全く出せずに大苦戦。期待感が薄れて睡魔との闘いに。13時半までマゴチの魚信なしの完全試合。ポテンヒットに救われる。
今日なら底荒れもおさまっているだろうとゴールデンウィークの谷間の平日に強行出撃。大貫沖で遭難し寝たら死ぬ!! そんな気分だったマゴチ大会で久々のマゴチボウズをくらい、早いうちにリベンジしてボウズ覚悟の釣りではなくやることをやってればちゃんと釣れる釣りだと情報を上書きしておきたかった。羽田・かみやのマゴチ船は13人での出船。釣り座選びでまずミスをした。前日に見ていた波、風の予報では潮先は艫で右舷より左舷がやや有利と読んでいた。空いている席で一番艫寄りなのは、右舷の後から3番目。両大艫には名人級の人が陣取っていたので割り当ては少ないかもしれないが潮先の読みは間違えてない…と、このときは思っていた。
富津沖へと50分の航路。船が走り出すと寒い。少し肌寒いというレベルではなく、明らかに服装を間違えているという寒さ。天気予報では最高気温24度だったはずなのに……風も弱い南寄りの風の予報だったがこれもハズレ。富津沖で船が止まると思ったより強く北風が吹いている。風向きが逆になると、当然潮先も変わってしまう。船長に確認すると左舷舳が潮先だったようだ。それでもマゴチの活性が高ければへた釣りの足元にもおこぼれが回ってくるのだが……まだ底荒れが残っているのか超がつくほどの低活性。一流しで船中1匹釣れるかどうかという釣況ではどうにもならなかった。
マゴチ釣りの場合、魚信がないからといってできることは1つしかない。30秒に1回以上の頻度でタナを取り直す。これだけである。最初のうちは次にタナを取り直したら魚信があるかもしれないという期待感もあった。でも、何も起きない。頭の中で「な~んにもない なんにもない まったくなんにもない」(やつらの足音のバラード)がエンドレスリピートし始める。ごくたまに、忘れたころに魚信はあったが、マゴチの物ではない。フグやイカがエビにちょっかいをだしてくるだけ。なんにもない海にただ風が吹いてた~♪
お昼近くになっても状況は変わらない。こうなると睡魔との闘いである。へた釣りは立って釣るので、船上で居眠りなんてことは滅多にないのだが、ちょっぴり意識が寸断してしまったようで膝がカクンとなって慌てて目を覚ますなんてことが数度。完全に集中力は切れてしまっている。竿を置いて寝っ転がっちゃうかなとすら思ったが乗船料がもったいなのでなんとか踏みとどまる。12時の時点でバケツの中にはエビが2匹。1匹は海中にあるので午前中に使ったエビは2匹だけ。眠くなるわけだ!!!!
13時半に北へ大きく移動した。富津というブイが浮いているポイントだった。マゴチをここで狙ったのは初めて。船長も相当苦労していたってことか? このポイントで釣り始めてすぐに魚信があった。引きこみは結構強く素直に大きな魚信へと発展していくアワセやすいパターン。竿先を大きく引きこんだのに合わせてどりゃぁぁああと竿を立てると乗った!! サイズは…大きくなさそうだけど二連続ボウズをくらうと立ち直れない気分だったので、「バレるなぁ~!!」と叫びながらリールを巻く。久々に「デカッw」と言われてしまう40センチちょうどくらいのマゴチだった。「ボウズじゃなければ今日はよし!」と応えたが、負け惜しみではなく本音だった。サイズが残念だったので1匹お裾分けいただいてかわいいマゴチを2匹お持ち帰り♪
著者: へた釣り