暮れなずむ海の光と影の中~愛するアナゴへ贈る言葉~♪ 「魚信れよ!! 掛かれよ!! 絡むなよ!!」 出発前に忘れ物がないか不安と書いたが釣り方をすっかり忘れていた。残り1時間の時点で釣れてたのは4匹。魚信が遠くノルマ(5匹)未達の予感に涙目。ラスト30分間だけ釣り方を思い出す!?
真面目なアナゴ釣り師の戦いは日の高いうちから始まっているようで……昼過ぎには既に四隅の席は予約で埋まっている写真がFacebookに投稿された。四隅どころか日中船から夜アナゴにリレーする人も結構な数いるようで席は半分くらい埋まっていた感じ。羽田・かみや異次元三人衆のうちの2人、O塚名人、A居名人の名前まである。船周辺にいるアナゴを根こそぎ駆逐してしまう2人である。あ~あ、とは思ったがだからといって、何時間も前に桟橋に行って少しでもいい席をと考える真面目さはへた釣りにはない。日中船の送りのバスがJR蒲田駅に着くのを待ってピックアップしてもらう。これが一番楽ちん。
船宿に到着したのは5時過ぎ。ここで思わぬラッキーが起こる。桟橋に着いてみるとちょうどアナゴ船の2隻出しが決定したようで、2隻目(淳ちゃん船長船)の右舷舳の席が空いていた。左右の艫にはO塚名人、A居名人が入っているので潮先は艫、舳は潮尻になると思われるが、異次元さんとはなるべく離れて釣りたいし四隅ならいくらかは釣りやすいだろうと釣り座を決める。派手さだけなら誰にも負けない仕掛けをみんなに馬鹿にされつつ、沈む夕日を眺めながらの出船。木更津沖まで35分の航路。海はよい。少しずつ暗くなっていく凪の海を船は進む。
18時半にポイントに到着して釣り開始。キス竿は投げっぱなしにして、あわよくば何匹か余分に釣れてくれればいいなと放置し、手持ちのS藤名人スペシャルのアナゴ竿で小突いて釣る。背後ですぐに釣れたとの声。2つ右隣でもまずまずサイズのアナゴがあがった。へた釣りの竿は沈黙。小突くスピードが違うのかな?と速くしたり遅くしたり、小突く幅が間違っている?とオモリが底を立ったり寝たりするくらい小刻みにしたり、ハリス分持ちあがるようにしてみたり。背後で上乗りさんが左舷舳の人にかけた「いいじゃないですか、30匹ペースですよ」という声を聞いた時点で1匹も釣れてないどころか、一度として魚信がないのだから泣きたい気分。1匹目のアナゴをゲットするのに30分近くかかってしまった。釣り方分かんねぇ~~~~!!
魚信を出せない、せっかくの魚信を掛けられない、なんとか掛けてもリーダーにアナゴが絡まって手返しが悪いの三重苦でなんともならない感じ。釣果を確認しにきた淳ちゃん船長が、いつもなら一声二声はかけてくれるのに何も言わずに戻っていったのだから泣きたくなる。4匹目を釣り上げたのが20時26分。ストック5のお世話にならずに済む5匹ノルマまであと1匹までようやくこぎ着けた。残り1時間、なんとかあと1匹釣って釣り人としての屈辱だけは免れたいところ。でも、ここからがまた魚信が遠い。30分間我慢の釣りの末に、やっと!! 5匹目を釣り上げノルマ達成! 船中スソ近い5匹目で「やった~~!!」って叫んじゃったもんねwww
沖上がりは21時半なので残り30分。釣れた魚をさばいてくれ始めた。途端になんだか調子がよくなる。すぐにもう1匹釣れて、取りあえず6匹分さばいてもらう。なんだか急に魚信が増えて針掛かりもよくなる。もしかして釣り方が分かってきたのかも?と気分よく釣っていると釣果も上向くようで、「追加ありますかぁ」と回ってきた上乗りさんに2匹渡す。さらに最後に1匹追加して合計9匹。ラスト30分で5匹釣ったので、最後だけなら30匹ペースで釣れている。釣り方分かったかもと喜んでいたが、そんなに急に上達するわけがない。かみやの釣果報告によると「納竿30分前辺りから北東風に変わり(舳は)潮先側となり」ってことだった。この釣り…やっぱり釣り座次第かっ!?
著者: へた釣り