北海道釣行2014の最終日。朝から船に乗って夜の便で東京まで帰ろうという強行スケジュール。ターゲットは北海道五目。アオゾイをメインにタラやヤナギノマイが針数コイノボリで剛竿をひん曲げてくれる釣りというより漁体験を希望していたんだけど、北海道でも不漁を呼ぶ男…なのか!?
船は最近アオゾイ絶好調の釧路・繁栄丸。出船時間は4時だったので、少しでもいい席を確保しようと、3時に釧路川岸壁の啄木碑前へ。北海道の師匠に右舷の舳を譲ってもらい、右舷舳がへた釣り、右舷2番が北海道の師匠と並んで釣ることになった。船は定刻に出航する。気温は12度。船が走り出すと少々肌寒い。東京湾だと11月とか12月の感じかな? 出航時間が早かったので、遠いポイントに行くと予想していたのだが、船長からのアナウンスは「反応が見つかり次第やるから仕掛けはちゃんと準備しといてよ」。
船は30分ほど走って、急に速度を落とす。釧路の沖は潮が早いので、船長の合図と同時に仕掛けを投入しなくてはならない。胴突きのバルーンサビキ8本針仕掛けの先に付けた250号の錘を握って合図を待つ。仕掛けは北海道の師匠お勧めの「北海五目 D-611 18号」。仕掛けを買いに行くと「クーラー釣り超実績」なるシールが貼ってあった。竿(ディープゲーム)もリール(フォースマスター3000MK)も北海道の師匠とおそろい。死角はない……はず。腕の差があるってことはあえて考えないことにする。
仕掛けを着底させ、50センチ~1メートルくらい底を切ってフワフワとスローな誘いを入れる。すぐに魚信がある。ただし、魚信の後の引き込みと重量感はさほどでもない。北海道五目では針数つくか船長から回収の合図があるまで巻き上げずに我慢する。追い食いの気配もない。船長からの回収合図を待って巻き上げてみると、ヤナギノマイが1匹。次のポイントではなんとか3匹付けてヤナギノマイ2匹+スケソウダラ1匹。オッといういい引き込みがあったのだが60センチくらいのマダラ。その後は釣れども釣れどもヤノギノマイだらけ。アオゾイはなかなか姿を見せてくれない。タタリじゃぁ~、ヤナギノマイのタタリじゃぁ~!
繁栄丸の船長の特徴は、釣れないととにかく走り回ること。霧のせいで陸地がはっきりとは見えないのでポイントを把握しにくいのだが、昆布森沖→尻羽岬沖→大黒島沖と移動してとうとう霧多布沖への大遠征となる。ただし、釣果の方はあまり上向かない。むしろ釧路から離れれば離れるほど悪くなっていく。北海道の師匠はそれでもアオゾイをポツポツと釣り上げる。へた釣りはタタられているのでヤナギノマイばかり釣り続ける。何が違うのか? おそらくタナが微妙に違ってたんだろう。それなりに重量感があるのでアオゾイだとはしゃいでいたらヤナギノマイが4匹だもんなぁ~。
霧多布沖からの復路は少し陸地寄りの水深が浅めのポイントを攻めながら釧路に戻っていくことに。復路の尻羽岬沖でようやくヤナギノマイ以外の魚が釣れる。北海道ではマゾイと呼ばれるクロソイだった。アオゾイを釣りたいへた釣りにしてみればあ~あ、色違いで残念だったわけだが、道東ではお刺身で食べる最高級魚の1つであるようで、船中にクロソイを取り込むと、「あ! マゾイ!! いいですね」と何人かから声をかけられる。五目釣りではあまり釣れない貴重な魚であるらしい。
沖上がりの時間が迫っている。アオゾイはボウズで終わりかなぁと半ば諦めかけていた。水深は40メートルくらいのポイント。仕掛けが着底し、底を少し切って誘い始めた瞬間に竿先がガッガッガッ。少し巻き上げて針掛かりを確定させる。ヤナギノマイとは明らかに違う重量感を感じて、ニヤニヤ。さらにもう一度大きな引き込みがあって追い食いも成功。バレたら惜しい手ごたえに針数なんて欲張らずに巻き上げる。いた! いたよ、アオゾイ!! 会いたかったよ!!! 出航してから8時間目、終了1時間前にようやく手にしたアオゾイだった。
その後、昆布森沖まで戻ってヤナギノマイを何匹が追加して、沖上がり。特大クーラー何個なんて釣果になることもあるので、クーラー半分くらいで喜んではいけないのかもしれないが、アオゾイ×2、クロソイ×1、マダラ×1、ヤナギノマイ×多数という釣果はへた釣りにとっては十分すぎるほどの好漁。リリースしたスケソウダラを入れれば五目釣りも達成できたしね♪ 港に戻って、アオゾイとクロソイを手にドヤ顔しちゃったよ。
著者: へた釣り