標津沖での小突きカレイ釣りを終えたら、北海道に来たら必ずお世話になるヘイゼルグラウスマナーへ。子供たちは乗馬。疲れた大人たちは……へた釣りなんて寝る前にバーで一杯と約束していたのに、ちょっと休憩とベッドに横になったらそのまま寝てしまう。朝5時に目を覚ます。
ヘイゼルグラウスマナーの横を流れる虹別川の支流&宿がサービスでニジマスを放してくれている池で、朝起きたら軽く渓流釣りの真似事をするのが北海道釣行の恒例行事なのだが、5時に起きて窓から外を確認すると、雨。頑張れば出撃できるというレベルではなく、相当激しく降っている。おまけに風も。木々が激しく揺れる強風が吹いている。こりゃだめだと諦めてベッドにもう一度潜り込んだが、昨晩早く寝すぎたせいで二度寝できない。日が昇り少しずつ明るくなっていく空を窓から眺めてお外に行けない子犬状態。奇跡的なことに6時半になると雨が弱まり、竿を持ってお外に飛び出す。
ホテルの敷地内を流れる虹別川の支流は川幅5メートルくらいで深さも30センチくらいしかない場所だが、渓流釣りの真似事用にホテルが管理してくれているので、川に足をつけないで釣れる。バイカモが繁茂しており、その際を流せば、バイカモの陰から元気よく、ヤマメ(北海道ではヤマベ)やオショロコマが餌に向かって飛び出してくる。3.6メートルの渓流竿にブドウ虫を付けて藻際を丁寧に流していると、道糸に付けた目印がツゥーと引き込まれたり、逆に動かなくなったり。竿を持ち上げて仕掛けを張ると手元まで魚の暴れるプルプルという感触が伝わってくる。この日はヤマベはお留守だったようで、オショロコマが釣れた。
川に入らずに釣れるポイントは狭いため、すぐに釣り切ってしまう。渓流釣りの真似事を終えたら、お次は北海道らしいダイナミックな引きを楽しむ。フィッシングガイドのサービスもある宿のスタッフが釣ってきたのであろう尺級のニジマスが川に隣接する池に放してある。魚のサイズに対して少々スペック不足な渓流竿での魚とのやり取りは竿を何度も伸されかけなんとか凌いで立て直しての繰り返し。釣りゲームの感覚でなかなか楽しい。ニジマス3匹が遊んでくれた。なるべく魚に触らないように気をつけて池にお帰りいただく。
著者: へた釣り