かみやフィッシングクラブ(KFC)の月例会でメバル→シロギスリレー。メバルもシロギスも東京湾を代表する癒し系の釣り。小気味よい引きに楽しく癒される1日という企画だったはずなのだが……東京湾は厳しかった。でも、厳しい中にも優しさを見せてくれて美味しそうなアイナメ35センチ!!
メバルとシロギス…道具立てが全く違う。竿はもちろん、使うリールも両軸とスピニングだし、錘も20号と15号だしとほとんど共通で使える道具がないので想像以上の大荷物に。シロギス竿は2本持っていこうかと思っていたが、これ以上荷物を増やすと船宿にたどり着く前に嫌になっちゃいそうだったので1本にしておく。桟橋に着くとメバルの特等席である左舷は満員。右舷舳が空いていたので釣り座を決める。舳が空いてた理由……釣り座を確保したあとで教えてもらう。「今日、午後から春一番吹くかも」。右舷の他の席も埋まっていっていたので今さら席は変えられない。海、荒れませんようにと神頼み。
定刻の7時半の少し前に出港。船長からのアナウンスは「40分ほど走ります」だった。本牧沖からスタートだとばかり思っていたら、随分手前の扇島のシーバースで減速。メバル釣りでは初めて攻めるポイントだ。ストラクチャの下に船を入れての釣りとなった。構造物の影に大型のメバルが潜んでいる可能性があると期待して仕掛けを投入したのだが……何もない。メバルどころかカサゴも食ってこずにそのポイントから撤退。今日は厳しいかもな予感。
その後大黒防波堤でこれまた魚信なし。本牧海づり公園沖へ。ここでようやく本日最初の魚信。心の準備ができてなかったので、十分食い込ませる前に竿を持ち上げてしまい空振り。もう一度落とし直して、粘っていると竿先がフルフルと揺れてからグゥと手元に重さを伝えながら沈んでいく。釣り開始から1時間近く経って本日1匹目のメバル、24センチ。ようやくメバル釣りらしくなるかな?と期待するも、その後再び沈黙。
結局、南本牧の国際埠頭へ。ここも渋い。渋いけどここしか釣れそうなポイントはないようで、東京湾奥出船のメバル船のほとんどがここにいた。リリースサイズのメバルやカサゴは何匹か釣れたがそれっきり。すぐ目の前に壁があるポイントで、今がチャンスと壁際に仕掛けを放り込むと根掛かり?な感じに竿先がグゥ~ンと沈む。竿を立てて巻き上げてみるとドラグが少し滑りながらも巻き上げられる。メバルのギューンって感じの力強い引きではなく、ときどきいやん♪いやん♪と暴れる(首を振る)この引き、東京湾ではなく北海道で経験がある。海面に姿を現したのは35センチのアイナメ。これにて本日前半戦メバル釣りの見せ場は終了。
11時になるとシロギスにリレーして、中ノ瀬に移動。このころから風が少し強くなってきていた。水深は18メートル。パラシュートではなくエンジン流しでの釣りだった。冬場のシロギスの釣り方はよく分かってないので、水深を気にせずロングキャスト。竿を扇状に動かしながら仕掛けを引いてくると、竿先プルプル。ゆっくり竿を持ち上げて針掛かりさせる。夏のシロギス釣りと同じ要領で釣れた。サイズもいい。20センチの良型だった。
その後もキャストして引いてくれば、魚信が出る。良型シロギスのダブルなんぞも達成し、冬のシロギスってちょろいかもなんて不遜なことを考えたのがいけなかった。東京湾の釣りの神様が気を悪くされたようで、風はどんどん強まり、海荒れまくり。魚信がほとんどなくなってしまった上に、たまにあった魚信も船が上下して糸が弛んだり、急に張ったりするせいでアワセられずに、ぱったり釣れなくなる。結局17匹だけで沖上がりの時間に。
船酔いしてちょぴり胸が悪くなりながらも無事帰港。この日はあまり良型のメバルが出なかったようで、アイナメを大物賞にしてもらえる。賞品はかみやオリジナルメバル竿。試しに振ってみると、5:5調子で竿先はペニョンペニョン。こんな調子の船竿は見たことがない。触ったことがある竿で一番似た竿は渓流竿のような気がする。普段マゴチ竿でメバルを釣っているので、この竿でメバルを釣るとどんな感じなのか、一度試してみたい。
著者: へた釣り