悪戦苦闘。1匹が本当に遠いアキアジ遠征2012。自然が相手なのでこんなこともあるさと諦めそうになっていた。諦めながらも竿を振る。仕掛けが海中になければ釣れる可能性はゼロ。竿を振り続けていれば報われることも。止別海岸の最終日。新しい群れがキタ━━━(゜∀゜)━━━ッ!!
1日目は時合を外した時間帯に釣り場に到着したので北海道の師匠でさえもスレ掛かり狙いという釣れてる人の方が異常という状態。2日目はポイント選びのミスとやる気の全くないアキアジにいかに口を使わせるかというテクニカルな釣りになったためアキアジ釣りは年に数日というへた釣りは全く相手にされなかった(1匹でもほぼ釣り上げたのが奇跡に近い?)。約1週間前に止別海岸に押し寄せたアキアジの群れがそのまま河口に留まり、スレまくっている上に汽水域に長く留まり婚姻色が色濃く出ると口を使わなくなる。3日目…新しい群れが入ってこなければ3日連続ボウズの可能性の方が高かった。
3時起床、3時半には宿を出て止別海岸へ。この日は地元の釣り人の間にも期待感があったのか、前2日に比べると釣り人が多い。小雨が降っているせい? それとも河口が打ち寄せた砂によって形状を変えたという情報が出回った? 前日までは腰までウェダーを履いていても立ちこみが不可能だった河口の前に洲ができており、本日の主戦場はここ。まだ日が明けていないのに腰まで海につかってキャストし始めている人がいっぱい。横の釣り人との間隔は50センチないかもな状態。
釣果に恵まれていたのなら、オマツリしまくり竿ぶつかりまくりな激戦区は避けて竿を出すのだが、今日釣らないと後がないわけで、暗闇の中、ジャブジャブと海に入る。なんとか人一人入れそうな隙間を探し、おそらく普段の生活では見せない愛想のよい笑顔を作って「おはようございます。ここに入れてもらっていいですか?」。電気ウキでキャストし始める。ラインが見えないので予想通りオマツリしまくり。でも、めげない。少し空が白みかけてきた頃、竿先をガッガッと振るわせる前魚信があって、グンッと竿先に重みが乗る。竿を大きく煽ってアワセると、フワッ。なんと高切れ。オマツリしまくっていたためPEラインに傷が入っていたらしい。がっかり……でも、めげない。
めげずに済んだ理由は、北海道の師匠が仕留めた魚を見せてもらうと、体色が銀色で昨日までなんとか針掛かりさせていた刺青(ブナ:婚姻色)入りのアキアジとは違う。浜を見ても結構いいペースで竿が曲がっている。PEラインを思い切って10メートルほど切り捨てラインシステムを組みなおして、もう一度、愛想よく「ここに入れてもらっていいですか?」。そして……何投かしていると、キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!! アワセも決まって竿が大きくしなる。大事に巻きたいところだが、止別ではドラグを鳴らすのはご法度なので、少し慎重にゴリ巻き。なんとか抵抗を抑え込み、浜へのぶりあげ(昨日のことがあるのでここはすごく慎重)に成功したのは、イクラ入りの雌。あとで計測したら3.2キロ。
続いてもう一度魚信。でも、アワセが決まらずすっぽ抜け。さらにもう一度、今度は強烈にアワセて、4.5キロのオス(刺青入り)。昨日まであれほど苦戦したのに開始1時間半ほどで魚信5回で2本ゲット。7時くらいから少しずつ魚信が減っていき、その後も何度か魚信まではあったのだが、バラシまくりでアキアジ遠征2012の釣果は雌×1、雄×1の都合2本で終了。北海道の師匠はこの日だけで雌×5、雄×3と8本も獲っていたので、満足してはいけない釣果かもしれないが、このままボウズで終わったら…終わりそうな気がしていたへた釣りからすれば、2本とはいえアキアジを釣り上げたのだから満足しないと罰があたる。この日は釧路に帰るため、11時半にて納竿。
著者: へた釣り