2018年の剣崎沖はイサキがというよりソウダガツオが手強い。平成最後(たぶん)のイサキ釣行もソウダガツオが大人しかった序盤は束超え楽勝ペース。ところがソウダガツオが来襲すると群れを散らされイサキの食いが落ちるし、釣っても強奪されるしで大失速。目標に届かず81匹だった。
8月は残るところ2週末。潮が速いと剣崎沖は釣りにくいので大潮の最終週はほかの釣りをしようと考えていたので、本日が2018年最後の、ということは平成最後(たぶん)のイサキ釣行。お盆休み明けなのでいくらか空いているだろうと予想していたが、金沢八景・一之瀬丸に到着して席札のボードを確認すると……艫の2枚と右舷舳の3枚がなくなっているだけ。左舷舳の札を取る。船に乗ってみると本当に四隅に人がいるだけの大名釣り。これは束超えいったも同然とほくそ笑む。コマセを効かせるために艫の人が胴方向に移動して釣ることに。
船は1時間かけて剣崎沖に到着。尺足らず3匹釣るも45匹までと振るわず釣行のときよりは出船している船は多く、松輪の根の周辺には小さな船団ができていた。瀧本船長は船団の周りをぐるりと回っていつものようにポイントを決める。ほかの船の釣り人を観察すると、倦怠感が少々、でも置き竿にしてシャクリ放棄までしていないといった風情。指示ダナは「20メートルから14メートル」。50センチ刻みで12回シャクる。それを3往復してコマセが少し残るくらいにビシの上窓の開きを調整する。魚信はすぐにあったが巻き上げようとするとバレた。確認すると針がふところの部分で折れていた。ソウダガツオ? 仕掛けを投入し直すと今度は素直に針掛かりし、ウリンボ2匹でスタート。いきなりダブルだったので今日はチョロいと思ったわけだが……。
最初のポイントでは魚信はほぼ途切れずに出続けた。指示ダナの上の方16メートル以浅でよく魚信がでるのでそのタナを狙ってウィリーを動かす。魚信は出る。針掛かりもする。でも、追い食いは発生しない。ハリスの張りを意識してゆっくり巻く、鋭く小さくシャクってコマセを撒く、魚が付いたのを無視してシャクリ続けるといった追い食いパターンを全部試したがどれもうまくいかず、1匹1匹真心込めて巻き上げる。数を稼げない。ソウダガツオ対策で枝間が短く全長も短い仕掛けを使っているからかな? 1匹ずつコツコツ稼いで、10時前に最初のゴンズイ玉を達成。40匹だったので時速26匹ペース。
10時をすぎるとそれまで忘れたころに襲ってくる程度だったソウダガツオからのアタックが急に多くなる。高めのタナで魚信っていたイサキが魚信らなくなる。高めのタナにいたイサキはソウダガツオに追い散らされた。低めのタナでは魚信は出せるが、数メートル上にはソウダガツオが待ちかまえている。運悪くソウダガツオにイサキを横取りされたなんて生易しいものではない。運よくソウダガツオに襲われずに船中にイサキを取り込めることがあるという厳しさ。当然数は伸ばせず2つめのゴンズイ玉がなかなかできない。12時30分のポイント移動のタイミングで、まだバケツに余裕はあったがイケスに移しながら数を数えると36匹。残り1時間30分でここまで76匹。
最初のころの時速に戻ればまだ束超えの可能性はあったがここからはトラブル続き。まず、天秤のアームが破断しビシロスト。何年も使っている天秤なので金属疲労かな? 続いて潮が速くなってしまい船長から20号の増しオモリを借りないと釣りにならなくなった。最後に写真を撮っている余裕はなかったがタックルを海にポチャ~ン。仕掛けを手に持っていたので手繰り寄せることはできたが……心臓に悪い。そんなこんなで最後の1時間30分はほとんどイサキを手にすることができず、終わってみれば81匹まで。締まらない平成最後(たぶん)のイサキ釣行だった。
「来週は大潮なので今週でイサキ終わります」と瀧本船長に伝えると、剣崎沖の潮が速いか遅いかは「潮回りにあまり関係なく、行ってみないと分からない」ものであるらしい。つまり、大潮の来週末もチャンスあり!!ってことなのだが、ショート仕掛けではかわしきれないソウダガツオへのうまい対抗策を思いつかないと今週の二の舞になる予感しかしない。平成最後にいちいち(たぶん)と書いていたくらいだから未練はあるのだが……。
著者: へた釣り