来週は江戸前釣りサ-キット大会のマゴチの部。今年こそは検量まで(早い話が1匹釣りたい!)というささやかな希望を胸に抱いているのだが…暗雲が立ち込める。死角なしと書いて威勢よく大会に臨みたかったのだが、1日やって魚信なし!! 練習できたのはイトヒキハゼの釣り方だけ。
先週の開幕戦では4匹釣って2013年のマゴチはどや顔発進できた。第2戦は、潮が小潮と動きが悪いし、釣っている時間はずっと下げ潮で釣り座によって優劣がつきやすい(電車なのでいい席には座れない)、さらにちょっと海が荒れ気味と開幕戦よりも厳しくなるとは事前に予想できたのだが……ここまで悪いとは考えてなかった。釣り座は右舷の胴。下げ潮で南風なので舳有利と調べていたが、潮の緩い大貫沖ではなく海堡周りで釣ることになれば、右舷がいくらか有利と考えていた。潮先に当たる舳の方を見ると、釣り人に対して釣り竿の本数が多い。釣り人4人で釣り竿8本…う~~む。出船前に船長から「最初潮どまりなので、餌を釣りましょう」とアオイソメとキス用の仕掛けを渡される。
船は富津沖へ。ここでパックンチョと呼ばれるイトヒキハゼを釣って餌代節約(?)という方針。長らくキス釣りをしてないので、流線針7号にアオイソメを付けながら、「餌も釣れないと恥ずかしいなぁ~」と最初から少々弱きモード。しかも、この日は鋳込み天秤ではなく、三日月錘で釣ろうと決めていたので、天秤なしでも釣れるのかしら?と不安倍増。船長の指示は「餌のタラシは5センチくらい。底に錘を付けて誘わず待つ」だった。例によって人の言うことを聞かないへた釣りはキス釣りの要領で小さく餌を付けて底を少し切ったり、錘で底を小突いたりと余計なことをする。イトヒキハゼはあっさり釣れた。10センチくらいのマゴチの餌にぴったりサイズが海底にいくらでもいるようである。
「餌釣りは上手ですね」と船長にからかわれる。実際、餌釣りが上手かというとそうではない。数はそれなりに釣れるものの、針を飲まれてしまうことが多く、針をペンチで外しているうちに弱ってしまう。バケツに放したイトヒキハゼのうち何匹かは既にお腹を向けてひっくり返ってしまっている。「針飲まれまくって餌にならないんですよ~」と相談すると、「餌を大きく付けると飲まれない」とのこと。最初にタラシは5センチって言われたよなと思いだして、餌を大きく付けると、確かに針を飲まれずに口に掛かるようになった。マゴチの餌釣りがちょっぴり上手になった。なぜかシロギスが1匹混じって、餌確保終了。
船はマゴチのポイントに向かって南下。海堡周辺で止まるかなと期待したが、東京湾観音がはっきり見える大貫沖まで一気に下る。ポイントの読み間違いで、右舷の胴は限りなく潮尻に近い釣り座になってしまった。でも、潮先だ潮尻だなんてことは全く関係なく、船上誰の竿にも何にもない何にもない全く何にもない時間が待っていた。マゴチが釣れたのが確認できたのは右舷では2匹だけ。産卵期に入ってしまったせいなのか? 海が悪かったせい? 潮が効いてないせいか? 原因は特定できないが、過去最悪の魚信の遠い一日。船長は大貫沖を西へ行ったり東に行ったり、水深も6メートル~12メートルまで荒れた海の中、マゴチを求めて行ったり来たりしてくれたのだが……。
最初にもらったエビ5匹がほぼ最後まで残っていた。マゴチがボウズだったことは過去に2回あるが、それでも餌をお代わりする程度にはなんらかの魚信はあった。本日の魚信はイカが4回だけ。一度だけもしかしたら速効型のマゴチかも?な魚信があったようななかったような。それだけである。せっかく調達した餌だからと、最後の数投だけ、チヌ針6号にイトヒキハゼを付けて釣ってみたが、釣った餌の大半はそのまま海にお帰りいただくことに。置き竿にはせずにほとんどの時間を手持ちでマメにタナを取りなおして頑張ってはみた。でも…竿を持ったまま寝ちゃいそうだった。本日のお土産はシロギス1匹と船長にもらった死んだエビ2匹。潮回りの悪い日のマゴチは避けた方がいいってことやね。
著者: へた釣り