3月10日の式根島キンメ以来だから21日ぶりの釣行だ。判断に悩む風の予報だったが、なんとか出撃できた。船に乗れただけで勝ったも同然な気分だったが、今年のへた釣りはなんとかなっちゃう釣運の持ち主なのだ。A5ランク混じりでアジ28匹+煮付けサイズのメバル+クロダイでどやっ!!
午後からは時化になる予報だったので、サクッっと午前船での釣行。LTアジは妻との釣りデートで行くことが多くなっている。シロギスは半日船よりショート船の方が釣果が安定すると教わった。時化の間隙を縫っての半日船での釣行はビシアジに行くことが多くなっている。京急大津・いなの丸から午前アジへ。朝、家を出ると、ほぼ無風で暖かい。予報が変わったのかな?と喜んだが、京急線が海沿いを走るようになると木々の揺れから凪ではなさそうと気付く。受付を済ませるとノブ船長から「厳しいよ~」と告げられる。前日は仕立てでアジに出たそうだが「釣果を聞いちゃいます?」というレベルで釣れなかった模様。いきなり暗雲立ち込めるもなんとかなると信じて船に乗り込む。
釣り座は前日の電話で左舷の舳を予約してあった。通常の釣り座より少しだけ高くなったプチお立ち台席。いなの丸のコマセバケツは毎回思うがデカい。中にたっぷりイワシミンチが入っており、頑張って撒けよという無言のプレッシャーを感じる。前日よくなかったのでまずは手堅くお土産確保と港を出てすぐの水深28メートルで釣り開始となる。この水深ならオモリ60号かせめて80号のライトタックルも持ってくればよかったと後悔するが今さらどうしようもない。130号で釣る。数投したが全く魚の気配を感じず。「沖に出ます」とポイント移動の合図。今日も相当厳しそう。釣果を聞いちゃった人によると昨日は「~3匹」であったらしい。
2個所めのポイントは最近釣果報告でよく見る第三海堡跡の西側水深38メートル。根があり水深が目まぐるしく変わるポイントだった。こういう場所は大物が潜んでいるかもという期待が高まるが、このポイントでもなかなかアジが食いだしてくれず焦れる展開。1.5・2・2.5メートルでコマセを振り出して指示ダナの3メートルで待つ。20秒以上タナで待たずに小まめにコマセを詰め替えていたらようやくアジの魚信あり。体高もありサイズも25センチくらいと食べると絶対に美味しいA5ランクのアジ。アジの群れが船についたという感じではなくタイミングが合えば食ってくる。このポイントではアジを9匹。ツ抜けはなんとかなりそうでホッとする。「厳しいよ~」の呪縛から解放された。
根周りのポイントを釣っているのでうれしいゲストが混じった。アジにしては引きに重量感があるなと思ったら、ジャスト25センチの煮付けサイズのメバルが釣れた。メバル船でもこのサイズが釣れれば釣行の満足度が爆上がりする希少魚の出現にかなり気をよくする。この頃から風が少しずつ強くなってきた。南西の風が届きにくいポイントに移動する。このポイントは型より数のお土産ポイントだったようで、20センチくらいの湾奥基準では中アジ、走水基準では小アジが釣れてくる。コマセを振れば魚信という活性ではないが、飽きないペースでポツポツとアジが釣れてときどきダブル、ごくまれにトリプルも。
このポイントでは良型メバルよりもさらに重量感のある引きをする魚が掛かる。この手応えは記憶にある。35センチくらいと食べごろサイズのクロダイだった。A5ランクアジのお刺身とメバルの煮付け、クロダイのお鍋……食べることを考えるともうこの時点で十分すぎるほどに大満足。満足しても釣り続けるのが釣り人の業。最後まで頑張ってコマセを撒き続け、アジを追加していく。沖上がりの時間が近づいてくると最後のポイントにも南風が届いて海が荒れ始める。アジは19匹追加できて、合計28匹。20センチくらいのアジはアジフライにすると美味しいし冷凍でストックが効くので何匹でも欲しい。
著者: へた釣り