この2週間ほどツ抜けは当然で竿頭なら30匹超えなんて日もあるほどに絶好調だった初島沖のカイワリ。風が強く出船が危ぶまれたが出船中止は免れ、あとは釣るだけだったのに……俺が行ったらやっぱり終わってた。中盤に盛り上がりそうな雰囲気もあったが潮かっとんで尻すぼみ。
サバもさほどうるさくなく、潮の色がいいようでウィリーへの反応もよしという情報を得てしまうと居ても立っても居られない。土曜は春一番が吹く大時化模様だったので断念し、日曜の予報が出るのを待ったが……微妙。午後は7メートル近く吹く。このくらいの風から慣れているので釣りにならないということはないが、宇佐美・治久丸の出船可否の判断は安全第一で厳しめ。出船中止なら品川に向かう電車の中で連絡を受けるが…電話は鳴らずに品川駅着。出船確定だ。竿を出せずに他人様(知り合い多数)の釣果を羨ましがるだけという事態は回避できた。あとは「へたさん来たら釣れないね」の法則が発動しないことを祈るしかない。
時化かもという予報だし、日曜の午後船なので空いているに違いないと思っていたが、右舷2人、左舷3人の5人での出船となる。へた釣りの釣り座は右舷舳。この時点では風はほぼ吹いていない。船は初島沖の水深95メートルのカイワリポイントへ向かう。オモリが着底したら仕掛けの長さ分3メートル底を切って、50センチ刻みで12回シャクって底から9メートルまでを探る。すぐに何かがウィリーに触れてくる感触はあったが…穂先を持っていける大きさの魚ではない。10センチほどのハチビキの幼魚。こういう小魚が釣れるときはだいたいよろしくない。
一度だけカイワリらしき魚信はあったものの大事にいきすぎて巻き上げ中にバラシ。これもよくないときのパターンだ。その後潮止まりの時間でもあったので魚信らしい魚信はなく、シャクれどもシャクれどもわがバケツは空のまま。陸寄りの水深100メートルくらいのポイントに移動するも状況は変わらずキダイが1匹釣れただけ。絶好調を期待していたのにいつも通り渋い感じ。1匹目のカイワリを手にしたのは釣り開始から1時間半経過した14時30分。なんとかボウズだけは回避できて一安心。
ここからしばらくだけカイワリの活性が上向いた。次の一投でもシャクった直後にブルルという魚がウィリーに触れてきた感触がある。ゆっくりリールを巻くと食い込んだ。そのままリールを巻き続けると追い食いの手応えありでダブル発生。最初の1匹も含め型はやや小ぶりでお刺身サイズではないが贅沢は言ってられない。このサイズでも結構いい引きをして楽しませてくれる。入れパク開始かもと期待したが、続いてはくれずポイント移動。このころから少し潮が速くなり対策としてスリムビシを投入する。すぐに結果が出た。抵抗が少ないのでラインが斜めでも強くシャクリやすい。追い食い発生の手応えありでフォースを達成。
続く投入でもシャクると穂先を持っていくいい魚信。引きが鋭く重量感もあったので、同時に2匹が食いついてきたのかな?と慎重に巻いてくると魚影は1つ。これまで釣れていたものと比べて明らかに大きかった。本日唯一のお刺身サイズのカイワリ。スレ掛かりだったので余計に重く感じたみたいだ。これで8匹目。この調子ならツ抜けくらいは楽勝と思っていたら上潮がどんどん速くなっていき、スリムビシでも吹きあがってしまっている(増しオモリ忘れた)。シャクり出しを低くして対応したが、再びシャクれどもシャクれどもタイムに。風まで吹き始めてはなす術なし。サバを1匹釣っただけで沖上がりの時間に。
著者: へた釣り