脂たっぷりで蕩けるサワラのお刺身が食べたくなって金沢八景・一之瀬丸のスポット便サワラ船へ。瀬戸内海では釣法が確立されているが、東京湾でのエサ釣りはどの船宿もまだ手探り状態。でも、まぁ1匹釣れば十分な魚なのでなんとかなるだろうと挑んだが、魚信すらなくチーン。
日にち薬か、カイロを常時右肩に貼り付けて温めているおかげか、尻ポケットの財布に手が…届かなかった五十肩はいくらかマシになっているような気がする。それでも、寝返りをうつと肩の鈍い痛みで目が覚め、痛みがしばらく続いて寝られないので睡眠の質がこの数日よろしくない。釣行前夜も少し早めにベッドに入ったが2時間ほど寝て痛みで目が覚めると、そのまま寝られなくなってしまう。そのまま金沢八景を目指すことに。サワラ船は片舷8人の16人で満員御礼。船長はイサキやマダイでお世話になる瀧本船長だった。
桟橋を離れた船は、走水~観音崎沖を目指す。タチウオ船団を通り過ぎ、船団から少し離れた場所から観音崎に向けて流す。指示ダナは「高めの人は7~8メートル、もうちょっと低い人は15~16メートル」。指示ダナが2つ出たという経験がなかったので戸惑うが8メートルだと浅すぎる気がしたので16メートルにタナを合わせる。タナを合わせたら回遊待ちだ。誘って魚を寄せて釣るのではなく、次のサワラはどのタナ(水深)に入ってくるかを予測して待ち構える。竿を操作する必要はないので、置き竿。ヤマを張るタナを変える以外にやることはない。
右舷の艫辺りで1匹目のサワラが上がって船中活気づくが、活気づいたところでやることがないのがこの釣りの苦しいところ。へた釣りはタナの読みを外し続けているのか、それとも餌のイワシの付け方がまずくサワラを遠ざけてしまっているのか、最初の付けたイワシが無傷のまま戻り続けてくる。釣り始めて2時間経っても最初のイワシはきれいなまま。なにか工夫をと考えて、イワシの短冊を作って、サワラに一飲みしてもらおうとしたが、短冊も魚信なし。
やることがないので、五十肩を治すためのストレッチを船上で始める。お昼が近くなり日差しが温かくなってくると、寝不足の瞼が落ちてきて、うつらうつらし始める。左舷でも左2つ隣の人がサワラをゲット。船中時速1匹ペースくらい。へた釣りに関しては魚信すら一度もないのだから居眠りするなという方が無理な相談である。ストレッチに飽きたらうつらうつら、寝てはいけないと気合を入れ直して仕掛け回収&タナ変更。船上でやっていたことはこれだけ。肩に負担がかからないので、五十肩でも安心だ。12時半にようやく竿先をガシガシと上下させるような魚信があったが食い込まず。回収してみるとエラの後ろを齧り取られていた。大きな口のサワラにできる芸当ではないが、何の仕業だろう?
二度目の魚信は14時少し前。今度は背中に噛みあと。これもサワラっぽくない。ハリスにも噛みあとがあった…フグかな? ハリス20号でも全然安心できないことを思い知る。沖上がりは15時。10分前に三度目の魚信。これも食い込まずに離された。この噛みあと…サワラだったかもな雰囲気はあるが、針掛かりまでいかなかったのでサワラの引きを一度も味わうことなく終了。置き竿でストレッチしながら釣れて、腕に負担がかからないように針掛かりせず。帰りのクーラーまで空っぽでお持ち帰りが楽ちんなのだからサワラは五十肩に優しい♥
著者: へた釣り