沖上がり間際になぜか釣れる、営業魚と呼ばれる魚が東京湾にはいる。苦戦して、しばらくこの釣りはないかな?と考えていると、最後の最後だけまたきてねと愛想よく釣れてくれる。久しぶりの東京湾口LT深場で、ラスト5分までツンツンしていたクロムツにめっちゃ営業されてしまう。
台風9号・10号・11号がジェットストリームで襲い掛かってくる予報だったが、台風自体の勢力はいずれもさほど強くはないようで、10号最接近予定の前日なのにベタ凪予報。台風の進路や速度によっては急に予報が悪くなるかもと不安で何度も予報を確認したがべた凪のままだった。羽田・かみやから3カ月ぶりのLT深場五目に。前回はサバに苦しみ、ユメカサゴ1匹だけとド貧果に沈んだので今回の目標はなんとしても本命クロムツを1匹は釣るに設定。釣り座は左舷の前から2番目。舳先にはY田名人、大艫にはチャマ名人、船長は淳ちゃん船長という、かみやのLT深場のいつもの顔ぶれ。
久里浜に向かうとのアナウンスがあり約1時間の航路。予報通りべた凪の海をスイスイ進んで、アカムツの可能性もある水深200メートル前後のポイントで釣り開始となる。海の色がどうにもおかしく、コバルトブルー色をしている。きれいといえばきれいなのだがこういう変な潮のときは魚のご機嫌がよいわけがない。底べったりを狙っていた人はドンコを釣っていたが、底を切って誘い落してクロムツを狙っているへた釣りには魚信なし。数カ所攻めたが生体反応の乏しさに今日はダメかもな予感。
久里浜沖に見切りをつけて剣崎沖へ南下する。剣崎の最初のポイントは「サバかな?」(操舵室近くなので船長のつぶやきが聞こえる)の反応で勝負。へた釣りの竿にようやく本日最初の魚信が訪れる。巻き上げ中穂先がブルブル震えるのでそうだろうとは思っていたが、サバのダブル。Y田名人が船中1匹目のクロムツをあげて本命が船下にいることは確認できた。次の魚信は竿先ガコッだったので、絶対にクロムツと信じて疑わなかったが海面近くまで暴れすぎる。絶妙にクロムツとまぎらわしいサイズの小型メダイだった。
三度目の魚信はオモリ着底とほぼ同時に発生した。オモリが底に着いたので糸ふけを取ろうとリールを巻くと生体反応。底だったのでユメカサゴか何かが付いたかなと竿を持ち上げると竿先をガコッと揺れる。巻き始めると間欠的に引くのでユメカサゴよりもいい魚っぽい手応えだったが、巻き上げ中に横の人が釣ったサバが走って3人を巻き込むオマツリ発生。テンションが抜けたのでバレたと諦めていたがバレずに上がってきた。25センチくらいのやや小型のクロムツ。本命1匹は釣るの1匹をとりあえず手にして一安心。剣崎沖は久里浜より生体反応ありでまぁまぁサイズのユメカサゴを追加。本命込み三目を達成。
船は東進し保田沖へ。水深は変わらず200メートル前後のポイント。ここではほかの人にシロムツが釣れたので寂しいクーラーを埋めるためにシロムツを釣ろうとしたが、狙ってないときは邪魔ってほどに釣れるシロムツが狙うと全く釣れない。唯一のシロムツっぽい魚信はギンメダイだった。ユメカサゴの魚信はあったがキープしても仕方がないサイズしか釣れなかった。船長から「あと10分で」とのアナウンス。ユメカサゴで縒れた枝スを付け替えてラスト1投。底を3メートル切って、70センチくらいストンと落すと、竿先ガコッ。もう一度竿先ガコッとなるのを待って竿を持ち上げ針掛かりさせる。ガコガコと竿を揺するようなクロムツの引きを楽しみながら巻き上げる。30センチくらいのクロムツがダブルで。取り込んだのは沖上がりの合図の後だったのだからたまらない。LT深場たのし~♪ また来るね~♥
著者: へた釣り