アラは釣れたら儲けものくらいのつもりでいた。アラが釣れなかったことにショックはないのだが…な~んにも釣れなかった。魚信すら一度もなかった。8時間筋トレを兼ねて頑張って誘い続けたが……。空のクーラーの写真を撮ろうとすると真っ白でピントが合わない。涙が出そうになった。
最近絶好調だから、幻の高級魚のアラだって7年ぶりに釣れちゃうかもよ~っと企画した極鋭 コンセプト ゲームP HHH-205AGS入魂釣行番外編アラの章。そう容易く釣れる魚ではないことは分かっていたので、番外編にして釣れなくても凹まないと決めての釣行だった。羽田・かみやのアラ五目船は14席が埋まって満員御礼での出船となる。へた釣りの釣り座は左舷の胴の間。水深200メートルを攻めるにしては少し横の人との間隔が窮屈な感じだが潮が速くなければなんとなるはず。デカッw船長から「1時間半ほど走る」とのアナウンスがあり、船は東京湾口のポイントを目指す。
かみやのアラ五目船に乗るのは初めてなのでどこに行くんだろうか?と思っていたら、思っていたより手前、久里浜沖で減速する。3本針の胴突き仕掛けで枝スは70センチで枝間は140センチ。捨て糸を120センチ付けてある。船宿支給のサバ短と持ち込みのホタルイカをツボ抜きして装餌する。針やエサの重さを消してハリスの沈下をよりナチュラルにするアピール仕掛けで釣り開始。オモリが着底したら2メートル巻き上げて、70センチ刻みでストンストンと落として誘ってみる。いれば勝負の早い魚と聞いていたが何もない。
落としての誘いだけでは魚信がでないのでオモリ再着底後はしばらくゼロテンション状態にして枝スをフワリと動かすアカムツの釣り方を併用してみることに。潮はさほど速くないのでゼロテンションの状態を20秒くらいは維持できる。ラインが張ってオモリが持ち上がったら3メートル巻き上げてラインが立つのを待ってからストンと落としての誘いに戻る。中深場でできることはこの2つの釣り方しかないので辛抱強くこれを繰り返す。決して置き竿にはしない。150号のオモリをぶら下げての誘いはいい筋トレになる。
船中、アラが釣れたという情報が聞こえてはくるがなぜか釣れるのは右舷ばかりで左舷のへた釣りは魚の姿を見ることなく時間が過ぎていく。船は剣崎沖に南下し、水深250メートルくらいのやや深いポイントを攻めたがへた釣りの竿にはな~んにも起きない。アラは船中4匹釣れたようである。ほかにも良型のオニカサゴや小型のクロムツ、ユメカサゴ、シロムツ、ドンコ(チゴダラ)などが釣れる人には釣れたようだが、何が悪いのか完全に蚊帳の外。釣り始めた9時から沖上がりの14時半まで一度として魚信がなかったのであるからう~~むと唸るしかない。オニカサゴやユメカサゴが釣れていたことから想像するとタナが高すぎた(捨て糸が長すぎた)のかな?
最後のポイントは久里浜沖。諦めだけは悪いので最後までやり切った。でも、釣れてないのに何の修正もせずにやり切ったことが正しかったかどうか、かなり自信がない。事前にアラのタナは底から2~3メートルと調べてあった。そのタナで仕掛けをフワリと動かしてアピールさせようと試みたわけだが、アラに固執せずにもう少しなんでもいいから魚を釣る工夫が必要だったのかも。真っ白のまま汚れてないクーラーの写真を撮りつつ猛省する。ところでビデオはたっぷり3時間以上回してあるのだが…どう編集しようかと船を降りてからも頭を抱え続けている。
著者: へた釣り