これまでにもカイワリのゲストなどでイナダは釣ったことあったが水深12、3メートルで食ってきたイナダの引きは別格だった。食ったと同時に走り出すイナダを竿を立てて止める。ドラグを滑らしながらのやり取り。海面が近づくと最後の足掻きでもうひと暴れ。めっちゃくちゃ面白かったぞ。
金沢八景・一ノ瀬丸のアミ五目船でイナダが釣れているという情報に接して、釣れているうちに行かなくてはと思ってはいたがなぜか延ばし延ばしになってしまいようやく釣行できた。最近の釣果を見ると一時期のイナダ、カンパチ(ショゴ)フィーバーは少し鎮静化した雰囲気。全く釣れてないわけではないので、まぁなんとかなるだろうと予約を入れる。午前船を予約しようとしたが満船で予約締切。午後船に乗ることになった。これが幸運だった。桟橋で午前船に乗った人と話したが「イナダは1匹だけ」。一ノ瀬社長船長に確認しても「(午前は)いい人で4匹」だった。一方の午後は……。
11時30分ごろに船宿に到着する。午後アミ五目も満船で予約締切になっていたのでいい席は残ってないだろうと諦めていたが、左舷の舳先、スーパーお立ち台席が空いていた。オマツリが怖い胴で釣るより断然お立ち台。先にイナダを狙うとのアナウンスがあり中の瀬へ。海面からタナ取りの指示があり「18メートルまで落として14メートルで待つ」。底に着けるとサバフグがうるさいとのことだったが、18メートルでもいきなりサバフグが釣れる。船長から高めのタナの方がよいとのアドバイスがあったので16メートルで止めてそこから50センチ刻みで5回シャクってあと50センチ持ち上げて待つと、いきなり穂先がギュンと持っていかれる。50センチ以下のイナダサイズなのでパワーはさほどないだろうと高をくくっていたら、ドラグを引き出され、ときどき竿を送っていなさないと獲れない強烈な引き。なかなかへばらずに海面にシルエットを見せてからも暴れてくれる。
タナを合わせればすぐに穂先を引き込むというわけではないがコマセを入れ替える前には魚信が出る。あまりたくさん釣りすぎても食べきれないという危惧があるので8匹釣ったところで「リミット!」宣言した。この後釣った魚はリリースしようと考えていたのだが、こういうときに限ってよく針を飲まれてしまって持ち帰りを追加せざるを得ない。竿を出さずに休憩という選択肢はない。だって、浅い場所で掛かったイナダとのやり取りが面白すぎてやめられない。結局リミット宣言後に2匹追加してイナダは10匹。ハマチの刺身は大好物だがさすがに刺身で食べきれる量ではないので焼肉のたれ漬けや唐揚あたりも試してみよう。
15時くらいまで約2時間イナダ釣りをしてから、南本牧に移動してアジ釣りに。アジ釣りといってもストラクチャーに寄せての釣りなのでマダイやクロダイ、イシダイなども混じるポイントであるそうだ。ハリス2.5号のアミ五目用の仕掛けに換えて仕掛けを投入すると……ここでまさかの今日一の魚信。最初は根掛かり?という手ごたえ。重量感がありドラグがズルズル滑るが、少しずつではあるが糸は巻き取れる。竿先を叩くような引き。上乗りさんがタモ持って駆けつけてくれたが姿を見ることなくハリスが切れる。イナダよりも重量感のある魚…正体だけでも知りたかった。
その後はアジタイムに。こちらもタナ取りは海面からで20メートルで止めて3メートル上で待つとの指示。50センチ刻みでコマセを振り出して指示ダナに持ってくると穂先をフルフルと震わせるアジっぽい魚信がでる。お目当てのサイズならこのあと穂先をキュンを引き込んでくれるはずだが引き込まない。生体反応はあるので巻き上げてみると10センチから15センチくらいのアジ(13匹リリースした)。20センチを超えるお刺身サイズのアジは3匹しか釣れず。イナダでクーラーが満タン近くになっているのでちょうどいい。20センチくらいのメバルが1匹だけ混じった。取り合えずハマチ、メバル、金アジの三種盛りは完成。
著者: へた釣り