アラフォーの熟アマダイの釣果が聞こえてきたのでアマダイを開幕される。羽田・かみやから。桟橋についてみるとチームガス欠の名人3人とY川アマダイ超人の姿が……これは割り当て少ないかもと覚悟したがいくらなんでも少なすぎ。へた釣りがお持ち帰りできたのはアラサーが1尾だけ。
朝、家を出ると風がそよそよ。都市部でそよそよと感じるときは海上は時化のことが多い。でも、これは予報通り。午前中から凪ぎに変わる予報だったので、少しの間我慢すれば大丈夫と考えていた。かみやのアマダイ船は前日に予約締切になっており、片舷9人の18人での出船。チームガス欠の(S藤名人、Tちゃま名人、OK干物名人)のが左舷大艫から3人並んで、左舷の舳にはY川アマダイ超人。もしかして左舷が潮先?と考えないでもなかったが、既に空いている席は右舷の前から3番目しかなかったのでそこに座る。Tちゃま名人から「ガス欠カップやるぞ」と声を掛けられる。前回カワハギで賞金をもらっているので、勝ち逃げしたままやりませんという選択肢はない。1000円払って1匹全長勝負にエントリーする。
船はウォブリングしながら良型アマダイが期待できる富浦沖へ約2時間の航路。白波が立っているのをキャビンから確認していた。止まってみればなんてことない海況を期待したのだが、なんてことある。風が10メートルくらい吹いており、仕掛けを仕掛け巻きから取り出すのにも一苦労する。水深は100メートルくらい。底を取ったら50センチ巻き上げて、そこから50センチフワリと持ち上げて20秒待つ。これを3回繰り返して底から仕掛けの長さ分にあたる2メートルを探る。アマダイはいれば勝負の早い魚だと信じている。この釣り方だとカイワリが混じりやすいというのもある。
2個所めのポイントで微小な魚信。どう考えてもアマダイではないが、エサは2粒しかないので魚信があったら巻き上げなくてはならない。本日1匹目の獲物はアカボラだった。アカボラが釣れればタナは合っているという人がいるが、アカボラが釣れるタナはアカボラばかり釣れるだけというのは気のせい? その後も微小な魚信が連続し、キダイ、トラギス、サバ、ヒメで六目達成。こちらは本命からの魚信なしなのに、左舷では歓声があがり騒がしい。S藤名人が51センチ、Tちゃま名人が49.5センチ、OK干物名人も45アップを2匹釣ったそうだ。左舷が潮先になっているのか、船下にいるアマダイはすべて左舷に釣り切られてしまっている。ジリジリし始めるが風の向きも潮の流れも変えることは不可能なので、やれることを飽きずにやり続けるほかない。
これはアマダイボウズもあるかなと11時くらいになって思い始める。この時間には凪いでいるはずの予報だったが、風が弱まる気配はない。波の上下でタナを維持するのが難しい。魚信がないもんだからどんどんタナを下げていってしまい、トラギスとヒメばかり釣れるようになる。11時20分ころにようやく、それっぽい魚信がある。慌ててアワセずに少し竿を送りこんでからアワセると乗った。乗ったと同時に横の人とオマツリ。アマダイの引きはほとんど味わえずに本日1匹目にしてこれっきりのアマダイ。測ってみると31センチ。スレンダーな体型を維持しているアラサーアマダイである。
アマダイは35センチのミドサーからでっぷりし始め風格らしきものが少し出始める。なんとかあと1匹だけ、せめてミドサーアマダイをと最後まで頑張って誘い続けたが、頑張ったからといって何ともならないことがあるのが釣りである。ウミヘビとウッカリカサゴを追加して本日は九目釣り。お持ち帰りはアラサーアマダイ、アカボラ3匹、キダイ1匹、ウッカリカサゴ1匹でクーラースカスカの大惨敗。船中45センチ超えの熟アマダイが8匹も釣れたというのに……完全に蚊帳の外。かみやサイトの「良型多数で好調な1日でした」という釣果報告に心がささくれ立つ。
著者: へた釣り