行くか行かないかちょっと悩んでいた。釣況的に目標である2束に届くとは思えない。そこそこの釣果ならば先週でやめていても…と、なりかねなかったわけだ。結果は、行ってよかった! 25センチ以上のイサキを7匹で型に満足。数も122匹と束超えに成功して最高の締めくくりができた。
8月いっぱいで剣崎沖のイサキは禁漁になるので、泣いても笑ってもこれが最後の釣行。8月最終の週末はイサキとの別れを惜しむ釣り人がへた釣り以外にもたくさんいるので、少し混むかもと覚悟はしていたが……金沢八景・一之瀬丸に到着してみると、右舷左舷ともに胴の間の席が空いているだけ。取り込みやすさを考えて右舷を選んだ。右舷は8人でへた釣りの釣り座は前から4番目、後ろから5番目。2.5メートルの吹き流しの仕掛けを使うにはちょっと手狭な感じではあるが、開幕初期に比べればマシ。釣りにならないってことはないはず。
右隣の人からうれしい申し出がある。へた釣りが釣った魚で持ち帰らない物は全部引き取ってくれるという。ウリダメ宣言を受諾し、20センチ以下のウリンボはリリースするしかない身としては、せっかく釣った魚が無駄にならなくてうれしい。なんでも行きつけのお寿司屋さんに持ち込む予定なんだとか。船は1時間ほどかけて剣崎沖へ。イサキの船団は……ない! 松輪の船は成銀丸の姿を見たがマダイ狙い。朝からコマセが撒かれてないわけだから、イサキだって空腹なはず。バリバリ活性かもと期待して釣り開始。
水深の指示は「18メートルから13メートル」。50センチ刻みでシャクリ始めるがなかなか魚がウィリーに触れてこない。ステイ時間を少しずつ長くして3秒くらいにすると、ようやく小魚の魚信がある。小型のウルメイワシだった。いくらでも釣れる感じだったので、メザシでも作ろうかと考えたが瀧本船長いわく「コマセに付いてるのでお腹を出さないと」。ウリンボと変わらないサイズの魚を持ち帰って処理してと頼む度胸はない。イサキは単発でポツポツ。魚信を出すまで時間がかかり、追い食いも発生しない上にウルメイワシとマルアジの邪魔が入りやや苦戦気味のスタートとなった。
2つ目のポイントでようやくイサキらしく狙って追い食いを発生させられる群れにあたる。5本針に3匹付いて当たり前、4匹付けてようやく納得、5匹付いたらエッヘンといきたいところだが、この日は4匹までは何度も達成しているのに5匹パーフェクトが海面バラシなどのせいでなかなかできない。アベレージ3.5匹くらいのペースで入れパクを楽しみ。11時前に最初のゴンズイ玉。隣の人のバケツに移しながら数を数えるとちょうと50匹。このポイントでさらに38匹追加して12時前に88匹。束は見えたがここで問題が……20センチ以上のイサキは1匹もいないので88匹釣ってもお持ち帰りできる魚はゼロ。
そういう事情を瀧本船長が察してくれたのか、それとも単なる偶然か、3つめのポイントの群れは魚信は少ないが魚信ればデカかった。左隣の人が立て続けに良型を釣ったので釣り方を参考にする。まとめて誘ってステイは10秒以上。ウィリーっぽくはないがこの釣り方なら竿先をギュンと引き込むイサキが釣れる。最初は20センチ以上をキープしていたが、25センチ以上も結構混ざりはじめたので、25センチ以上を7匹だけキープして、残りは右隣の人へ。その後、ポイントを何カ所か移りつつ最後まで魚信は出続けた。終わってみれば122匹。今年の剣崎沖は型もよかったし、数もまとまったと締めくくるのにちょうどいい釣行だったと思う。右隣の人のクーラーは氷がほぼ入らないほどにウリンボだらけに。
著者: へた釣り