ルアーにしてもウィリーにしても同じ道具で釣ってる人は釣っている。信じられないのはウィリーがではなくそれを操作している自分なんだけどね。全く攻略の糸口をつかめずの惨敗。粘り強くシャクった者が勝つと信じていたから最後まで頑張った。でもウィリーに反応する魚はいなかった。
朝、京浜急行品川駅のホームに立つと、いつもより竿&クーラー持参組が多い。これは混むかもと慌てて金沢八景・一之瀬丸のサイトを確認すると、イサキ船は2隻出しになっていた。電車でのんびり釣行なので、今日もお立ち台かもと覚悟する。船宿に着いてみると席札は胴の間に2枚だけ残っていた。通りがかった瀧本船長に挨拶すると、「お立ち台でもいいですよ」と言ってもらえる。昨日荒れたので波は少し残っている予報だ。オマツリ必至の胴か、どったんばったんお立ち台か……どったんばったんの方がなんとかなりそうだったのでお立ち台を選ぶ。のちにこの選択がワースト更新の一因だったと分かる。「200匹釣ってください」と大きな水槽を魚入れにしてもらう。通常のバケツ1杯で40匹なので200匹といわずもっと入りそうだ。本日から服装は夏仕様になっている。
船は剣崎沖を目指すが、観音崎を超えたあたりから少し速度を落としての航行になる。予報以上に深い波が残っている雰囲気で、船がときどき波に乗りあげて跳ねる。これはお立ち台はピンチかもとドキドキ。剣崎沖のイサキ船団はバラけ気味であまり釣れてないときのパターンだ。松輪の船が入っているメインの根周りで釣り開始となったが、船の上下が激しく。釣りになるならない以前にときどき生命の危機を感じる。ウィリーは両手で竿とリールを操作するので、急な揺れへの対処は足腰だけでということになる。釣りの方もうまくいかない。竿の上下でビシの位置を一定に保てるというレベルの揺れではない。仕掛けが海中でたるんでしまっているらしく、魚信はあれど針掛かり率は30%以下な感じ。針掛かりしたと思っても仕掛けのテンションが抜けるらしく巻き上げ中にいなくなる。イライラする展開だがイサキの活性は悪くはなく魚信だけは途切れずにあった。、最初のポイントでは11匹。
曇空から太陽がのぞくと急にイサキの食いが落ちた。シャクってもシャクってもイサキの気配を感じなくなったので、11時45分にポイント移動。少し南下して水深50メートルくらいのポイントでの釣りとなる。本日、ウィリーらしい釣りができたのはこのポイントでだけ。シャクっているとプルルとウィリーにイサキが触れてきた感触があり、次のシャクリで穂先がクンッと入る。追い食いを狙って小さくシャクってコマセをこぼすとクンッ、クンッと穂先が沈み、手元に伝わってくる重量感が増す。いきなりフォースを達成。続いてダブル。このペースで釣れれば数がまとまるかもと気合が入ったが、その後はサバラッシュに阻まれて、やむなくポイント移動。松輪の根に戻ることに。
松輪の根に戻ったのは1時少し前。ここまでのイサキの釣果は17匹。まだ2時間くらいあるので今季ワーストを更新するようなペースではなかったのだが、ここから大失速する。最終的な釣果は18匹。最後の2時間で1匹…それも超小型サイズしか釣れなかったのである。ウィリーでの釣りは釣れいているときより釣れてないときの方が重労働である。ひたすら50センチ刻みでシャクリ続ける。ステイ時間を0~5秒くらいまで変化させる。30センチ刻みでフワフワと誘って少し長めに待ってみる。タナを決め打ちしてネチネチ攻める。できることは全部やった。全部やったけどウィリーに魚が触れてくることは一度としてなかった。釣れた1匹もオキアミでである。
筋トレ修行のような2時間が過ぎ、沖上がりの時間に。瀧本船長が魚の数を聞きにきたので「後半全く魚の気配が感じられなかった」と言うと「艫潮で艫が有利」だったとのこと、さらに「潮が緩めば舳でも釣れると思ったけれど、胴で釣る人がいなかったので舳まで魚が回らなかった」と説明される。お立ち台ではなく胴に入っていればもう少し数を伸ばせたのかな? 左右大艫の人の釣果は90匹と80匹……ここまで差をつけられるかっ!!とビックリする。ウィリーなら席が悪くてもなんとかなると思っていたのに、ウィリーを信じる心を失った。来週は気分転換に別の釣りがしたくなっている。
著者: へた釣り