イサキ釣りということであれば迷走したことになるけれど、クーラーの中身だけでいえば今までのイサキ釣りで一番し~あ~わ~せ~♪かも。尺超えイサキが5匹に33センチのクロムツ、40センチ超のクロダイ。剣崎沖でここまで型に恵まれたのは初めて。イサキの数?……31匹までだった。
朝起きたときは降っていなかった雨が、ちょうど玄関を出ようとしたのと同時に降り始める。午前中はずっと雨の予報。イサキは磯では夜釣りのターゲットなので、空が暗い方が釣れるはず。目標は62匹釣って6月最多記録を更新だ。金沢八景・一之瀬丸に着いてみると、イサキ船の席札は結構残っていた。一之瀬丸は艫から埋まる傾向がある。左舷の舳が空いていたので、釣り座を決める。瀧本船長に話を聞くと、「金曜、土曜は渋かった」とのこと。2日休めばそろそろお腹も空くはず。好条件がそろっているので何の根拠もなく、62匹くらいは楽勝だと思っていた。
船は45分かけて剣崎沖へと到着する。イサキ船団はメインの根の周りに集結している。一之瀬丸も船団に合流すべく近付いたのだが……思ったほどには釣れていない雰囲気。雨の中イサキ釣りに来る人たちなので、倦怠感こそ漂っていないが、頑張ってるのにイマイチだぞな空気が伝わってくる。船団の外側で釣り開始となる。指示ダナは19メートルから14メートル。ウィリーにバリバリ食ってきている感じではないので、ウィリー4本+オキアミでスタート。指示ダナのほぼ上限近くまでシャクるといきなり竿をひったくるような魚信。サバ?ってほどの引き込みの強さだ。海面の魚影が移る。サバではない。茶褐色の背中が見える。イサキ?……でもない。なんと、クロムツだった。水深15メートルにもいるときはいるんだなぁとビックリ。1.5号のハリスがよく持ったもんだ。
最初に手にした魚がクロムツでなんだか調子が狂ってしまった。シャクってもシャクってもイサキが姿を現さない。なぜかネンブツダイばかり釣ることになる。すぐ横ではイサキが一荷なんてこともあるので…なんでぇ~~~~!!となる。横の人のシャクリ方を見ていると何が悪いかはすぐに分かった。横の人は5、6回コマセを振り出したら、30秒くらいタナで魚信を待っている。シャクリ終えてから間があって魚信が出ることが多い。なるほどと思い、真似をしてみると、いきなり重量感のある魚信。40センチ超のイサキかもとドラグを少し緩めてやり取りした。釣れたのは40センチは40センチだがクロダイ。この時点でイサキは2、3匹して釣れてない。
タナで待ってもイサキは釣れずクロダイだったせいで、やっぱり自分のスタイルでシャクリ続けることに。タナで30秒も待つのはどうも性に合わない。シャクってシャクってリアクションで食わせるのがイサキ釣りの醍醐味である。でも、釣れない。ウィリーに触れてきている感触はあるのだが、針掛かり率が極めて悪く、掛かっても単発で追い食いは滅多に発生しない。ツ抜けを達成したのが13時15分。この時点で6月最多記録更新なんて夢のまた夢。イサキはダメだったけど、クロムツとクロダイいるからいいもんねと自分を慰めながら釣り続ける。自分の釣り方に固執せずにタナで待たないとダメかなぁとちょっぴり反省も。
潮が早くラインが鋭角に入るようになったので、船を流しながら釣ることに。流しながらならタナで待ってもいいかなと。釣り方変更。30センチ刻みでフワフワとコマセを振り出し、水深16メートルから15メートルにタナを決め打ちして待つ。ここから剣崎沖では滅多に経験できない、夢のような釣りになった。釣れれば25センチ以上で尺イサキも5匹混じる。最大は35センチを少し切るサイズだった。数もそこそこ出るようになり。少し小ぶりながらもトリプルも。最後の1時間半で数もそこそこ型は大満足。終わってみればイサキは31匹。ウリンボサイズはほとんどいないので食べられる身の量なら6月の記録更新かも。
著者: へた釣り