クロムツの今季最終戦なので、4匹以上釣れたら合格というルールの季末テスト釣行にした。問題難しすぎ。クロムツは船中0で、全員落第だった。本当なら凹んでなきゃいけないところだが、凹むどころか超ハイだったりする。人生初のアカムツ。それも43センチの良型が釣れたんだもんね♪
羽田・かみやのライト深場は、なかなか出船確定に至らず、やきもきしたが、JR蒲田駅からの送迎バスを利用した6人のうち4人がライト深場に乗船。通常乗合での出船はこの日が今季最後だったので、駆け込み需要? へた釣りは受付が最後だったので7番目。右舷4人の艫から2番目に釣り座を決める。誘って魚信を出せるつもりだったのでオマツリしない程度に横との間隔があれば席はどこでも問題ないと考えていた。船は定刻に桟橋を離れ、剣崎沖まで1時間半の航路。昨日までの強風でウネリが残っているかと心配したが、杞憂だった。船はスイスイと進んでいく。
剣崎沖の水深250メートルのポイントで釣りスタートとなる。仕掛けが着底したらすぐに10メートル巻き上げて、スプールを指で押さえたり離したりしながら、オモリをストンと落とす。こうすると、枝スが幹糸を要に扇状に動き、クロムツはエサが水平になった瞬間に食ってくる。今季2戦でうまくいっている釣り方だ。この日もすぐに魚信があったのだが……。魚信が小さく、針掛かりした風ではあるが全く引かない。シロムツだった。この釣り方だとシロムツはほとんだ混じらないはずなのに、なんだか海の様子が違うかもな予感。
海の様子は違ってもできることは1つしかないので、馬鹿の一つ覚えで誘い探り釣法を続けるしかない。釣り開始して1時間半ほど経ったとき、ようやく竿先がガコガコと揺れるクロムツらしき魚信。ゆっくり仕掛けを張って針掛かりを確定させる。思ったより引くし重量感があるので良型!? 巻き上げ始めてもときどき激しく穂先を力強く引き込む。無理をしないで慎重に。クロムツなら浮き袋が口から飛び出すと抵抗が弱まってくるのだが、最後まで抵抗が弱まらない。もしかしてメダイ? 魚信の出方はクロムツっぽかったのになぁと、頭の中を???だらけにしながら仕掛けを手繰ると、姿を現したのは赤い魚体。このシルエット…見覚えがあるどころではない、夢にまでみた魚体である。
「タモ~~~!! デカい! タモ~~~!! アカムツ、タモ~~!!」」と50歳のおっさんが助詞の使い方を忘れて嬉々として叫ぶ。船長の構えたタモに無事収まった。43センチ。丸々と太ったアカムツだ。剣崎沖でも何度かアカムツが釣れているのを見たことはあるが、いずれも30センチ級かそれ以下のサイズ。宇佐美にプチ遠征して狙っていたサイズに、剣崎沖で出会えるとは!! 人生初のアカムツである。それもご立派サイズである。美味しく食べたいので血抜きしてすぐにクーラーにしまった。
クロムツのことを忘れたわけではない。アカムツが釣れるくらいだから、クロムツだってそのうち釣れるだろうと、置き竿にすることなく、誘い続ける。散発的にではあるが魚信はある。でも魚信がクロムツっぽくない。言葉にはしにくいが、クロムツのガコガコとは違いガックンガックンとちょっと間の抜けた魚信が穂先に出る。この魚も水圧の変化に強いらしく、海面まで抵抗する。クロシビカマス(≒スミヤキ)だった。スミヤキと呼ばれている魚にはカゴカマスとクロシビカマスがいる。カゴカマスは美味しいのだが、クロシビカマスの方はあまり評判がよくない。ハリスを切るし、メダイ並みにヌルヌルの粘液を出すし、美味しくないとの噂だしで勘弁してよな魚だ。
アカムツを釣ったのが10時半、沖上がりの時間は14時半。4時間の間、釣れた魚はクロシビカマスだけだった。時にダブルで釣れたりもする。問題はこの魚は釣ったらリリースしにくいってこと。リリースした直後、回りの人のPEラインに歯が触れてというトラブルが起こり得ることを考えると、バケツで活かしておくしかない。クロシビカマスを7匹釣った。納竿後に1匹だけキープして残りはリリースしたり、ほかの人がもらってくれた。1匹持ち帰ったのは味見のため。未知の魚なのでまずはお刺身で食べてみるつもり。でも…お腹壊したって報告もあるんだよね~。
著者: へた釣り