マゴチに行くか他の釣りにするかウダウダ考えるのに疲れた。予約なしで乗れる午前LTアジでいいやって気分になってきた。アジならGWのスタートダッシュを決めやすい釣り物のような気がするし、午前船なら午後からの強風予報から逃れることができる。八景沖のアジは甘くはなかった。
金沢八景・一之瀬丸の午前LTアジで癒しの釣りをと目論んで家を出る。京急品川駅に着いてすぐにしまったぁぁぁあああと気付く。クーラーと竿を持った人がいつもよりはるかに多い上に、子供連れの釣り人の姿も多数。船釣り入門の釣りといえば、LTアジがシロギスなわけで……これは船上相当混むかもと覚悟する。GW中にファミリーフィッシングの対象魚であるLTアジに行くなんて愚を冒したかもと船宿に着く前から既に反省モード。でも大丈夫だった。一之瀬丸の午前LTアジは2隻出しになっており、へた釣りが入った2隻目の左舷は片舷5人。釣り座は前からも後ろからも3番目という、アジ釣りでは特等席。
2隻目の船長は以前、イサキ釣りをご指導いただいたことがあるウィリーシャクリの先生だった。船は15分ほど走って八景沖の水深28メートルのポイントへ。「タナは底から2メートル。最初はマメにコマセ入れ換えてください」といういつも通りの指示で釣り開始となる。多動性中年のへた釣りは底から1メートルでコマセを一振り、50センチ持ちあげてもう一振り、さらに50センチすっと上げて魚信を待つ。待つのは20秒。20秒したら底へ仕掛けを落としなおして、もう一度。これを2回繰り返すと仕掛けを回収してコマセを詰める。魚信なしで時間が過ぎて行く。
船中アジの顔を見たというアナウンスはあったものの群れが船の下に付いたという手応えは全くない。釣り始めて30分でようやく1匹目。そこからは間が空きながらも魚信は出るようにはなったが、竿先までは揺らしてくれるのになかなか針掛かりしないという一番やっかいな展開。竿を少し持ちあげて仕掛けを張って針先がアジの口の中で立つようにしてみたのだがどうにもうまくいかない、さして多くない魚信の数に対して半分魚を獲れればいい方。開始1時間でやっと7匹。
針掛かり率をあげるのに、クッションを外してみたり、コマセのイワシミンチから身エサに使えそうな部分を拾ってエサにしてみたり、魚信を増やすためにゆっくりと誘い下げてみたりと、アジのご機嫌が麗しくないときにやれることを全部試してみたのだが、なんともならない。小ぶりのアジのダブルに喜んで写真を撮っちゃうようでは、どうにもならない。開始1時間半でようやくツ抜けを達成。ポイントを大きく移動するもパッとせずで、アジの群れを探して止まれなくなってしまい、さらにペースダウンを余儀なくされる。
沖上がりの30分前くらいにやっとまともな群れに出会えた。それでも魚信がバンバン出るわけではないし、針掛かりの率も針の掛かり所もよくないが、退屈しない程度にダブルこみで釣れてくれる。ここからは集中モードで写真を撮っている余裕がない。半日アジの目標は30匹なので、目標クリアに向けて頑張った。なんとかなったかな?というところまでは追い込んだのだが……28匹で目標には届かず。中盤全く魚を獲れなかったことを考えると健闘した…ってことにしておこう。
著者: へた釣り